研究課題/領域番号 |
08044105
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 共同研究 |
研究機関 | 国立天文台 |
研究代表者 |
渡邊 鉄哉 国立天文台, 太陽物理学研究系, 助教授 (60134631)
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研究分担者 |
柴田 一成 国立天文台, 太陽物理学研究系, 助教授 (70144178)
常田 佐久 国立天文台, 太陽物理学研究系, 教授 (50188603)
桜井 隆 国立天文台, 太陽物理学研究系, 教授 (40114491)
小杉 健郎 国立天文台, 電波天文学研究系, 教授 (70107473)
小川原 嘉明 宇宙科学研究所, 宇宙圏研究系, 教授 (80013671)
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研究期間 (年度) |
1996
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キーワード | 太陽フレア / 太陽高エネルギー現象 / 軟X線高分解能観測 / ブラッグ分光器 / 科学衛星「ようこう」 |
研究概要 |
科学衛星「ようこう」は飛翔後5年半を過ぎても、機器に大きな傷害もなく、総合的な太陽周期活動の解析を海外研究者とも共同して行うことが可能となった。特に本年は、SoHO衛星との共同研究が開始されて、大きな役割をもつこととなった。太陽活動周期の非周期弱の期間蓄積されたデータベース・ソフトウエアを国際協力で充実させることにも力点をおいた。特に、英国ロンドン大学と共同で進めているYDAC(Yohkoh Data Archive Centre)は、欧州における「ようこう」のデータフローの中心的役割を果たしてしている。また、BCS(「ようこう」)とCDS(SoHO)に関連する原子物理学のパラメータに関しても、日英の原子物理学関係者との活発な研究打ち合わせを行っている。 具体的な成果としては、(1)活動の極小期を経過した太陽は、太陽面上に活動領域が単独に現れるようなことが多くなり、特に視野を限るような工夫を持たない「ようこう」のブラッグ分光器も、その単独活動領域のイオウ輝線による分光診断を行うことができた。1996年7月の活動領域NOAA7978のコロナプラズマのエネルギー収支や、1996年5月の活動領域の温度構造で、実際両衛星またロケット実験(SERTS)との共同研究が実施され、現在その研究のとりまとめを行っている。(2)極域コロナホールのX線ジェットの観測では、SoHOのEITやCDSと「ようこう」のSXTとの間で同時観測が実現し、発生機構が、これも磁気再結合のシナリオで説明できそうであることがわかりつつある。(3)HXTのデータを用いてデータベースから多くのインパルシブ・フレアの解析を行うことにより、硬X線放射機構、特にフレアの形態と粒子加速の低エネルギー側カットオフに関して新しい考察がなされつつある。
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