研究課題/領域番号 |
08044128
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 共同研究 |
研究分野 |
医用生体工学・生体材料学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
赤池 敏宏 東京工業大学, 生命理工学部, 教授 (30101207)
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研究分担者 |
STEPHEN Bene University of Kansas, Department of Micro, Associate
KIM Sung Wan University of Utah, Center for Controlled, Director a
丸山 厚 東京工業大学, 生命理工学部, 助手 (40190566)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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キーワード | ポリリジン / 多糖 / ナノパーティクル / 遺伝子治療 / アンチセンス / 血管内皮細胞 / 平滑筋細胞 / 低密度リポタンパク |
研究概要 |
1)Terplex DNAキャリヤ-システムの設計 低密度リポプロテイン(LDL)は、様々な細胞にLDL受容体を介して取り込まれる。このLDL取り込み機能を利用した遺伝子送達体として、疎水性基を導入したポリリジンを利用し、DNAとの3成分系複合体を形成させた。この複合体の構造を解析した結果、DNAの凝縮を伴った数百ナノメーターの可溶性集合体であることがわかった。この複合体によりmybアンチセンスオリゴヌクレオチドの血管平滑筋細胞に対する増殖抑制効果を高められることが見いだされるが、とりわけ複合体組成がその活性に影響することがわかった。 2)ポリリジン/多糖グラフト共重合体の遺伝子送達担体としての機能評価 すでに、親水鎖としてPLL-g-多糖共重合体を合成し、DNAとの複合体形成能を評価した。多糖のグラフト化によりDNAと可溶性の複合体を形成し、さらにグラフト率により複合体の高次構造が幅広く制御できることが見いだされた。特に、グラフト率が低い共重合体は、DNAの凝縮化を誘起しつつも、100nm以下の微粒子として安定に水中に分散することがわかった。糖鎖としてヒアルロン酸を導入したグラフト共重合体は、動物実験において肝類洞血管内皮細胞に高効率でDNAを送達し、細胞特異的な遺伝子発現を実現できることが見いだされた。一方、このようなグラフト共重合体とポリ乳酸とのイオン性相互作用を利用することにより、DNAを担持可能な生分解性ナノパーティクルが調製でき、DNA医薬の徐放・送達担体としての機能が期待された。
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