研究課題/領域番号 |
08044150
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
新原 晧一 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (40005939)
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研究分担者 |
左 容昊 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (10283805)
関野 徹 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (20226658)
山口 俊郎 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (40167698)
上田 智 大阪大学, 産業科学研究所, 講師 (20029870)
菅沼 克昭 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (10154444)
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キーワード | ナノコンポジット / 複合化 / 機械的性質 / 機能的性質 / 高温特性 / ナノ組織制御 / プロセス因子 / セラミックス / 金属 |
研究概要 |
非常に優れた性能や新機能を持った材料創製を目的にして、セラミックス系構造材料の各種機械的特性を4倍から1万倍以上も改善できるナノコンポジットのコンセプトをベースにして更に特性の改善を目指した材料作製のためのプロセス開発を行った。この結果、 (1)アルミナ/炭化ケイ素系ナノコンポジットを各種の方法で作製し、ナノ構造の詳細な観察を行うことで、粒界に存在するSiCが高温でのセラミックスの変形を有効に抑制する作用を持つことを見出した。 (2)セラミックス/金属系ナノコンポジットを溶液化学的手法で作製して、そのナノ構造の観察と各種力学的及び磁気的特性の評価を行い、ソフトな金属であっても有効にセラミックスを強化できること、また同時に優れた磁性を付与できることを明らかにした。 (3)ナノ構造セラミックスをゾルゲル法で作製するプロセスの開発および最適化を行い、本法がなの組織ナノ組織制御法に非常に有効であることを明らかにした。 (4)各種ナノコンポジットの組織形成過程に及ぼすプロセス因子を解明し、化学的物理的吸着機構が特性に大きく影響すること、また、表面処理によりこれらを制御可能なことを明らかにした。 (5)機能性酸化物セラミックスにナノ複合化手法を適用することで、従来機械的性質に劣っていた酸化亜鉛や立方晶ジルコニア固体電解質の力学的特性の改善に成功した。また同時にこの様なナノ複合化はその電気的物性を損なうことが無いことを見出した。 以上の研究成果から、ナノ複合化手法を適用することでセラミックス系複合材料の複数の特性を同時に改善可能なことを明らかにした。
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