研究分担者 |
谷口 仁士 地震防災フロンティア研究センター, 研究主幹 (20121361)
松田 磐余 関東学院大学, 経済学部, 教授 (60087145)
中林 一樹 東京都立大学, 都市研究所, 教授 (80094275)
望月 利男 東京都立大学, 都市研究所, 教授 (80087270)
湯沢 昭 長岡工業高等専門学校, 環境都市工学科, 教授 (20005557)
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研究概要 |
地域の産業・経済の発展は,地域の都市化・高密化を誘導し,災害誘発要因を蓄積する危険性を内包する。その一方,地域の発展による経済的な成功は,防災投資への裏付けを与え,防災体制を整備するための絶好の機会を提供する。この研究は,近年の発展が著しい中国を研究対象とし,1)産業・経済の発展に連動した防災体制の構築を,日本との技術交流を軸として展開し,2)それに基づく総合的な地震防災計画の立案に向けた基盤を準備することを目的とする。 本年度は,日本側研究者の派遣(2回,各回2名)を軸として,以下の研究を行った: 1) 中国における都市計画分野からの地震防災へのアプローチの実状調査 災害に対する恒久的な対策の展開には,都市計画との連携に留意した取り扱いが欠かせない。北京市を調査対象とし,北京市城市規画局および清華大学建築学院での聞き取りと資料収集によで,都市計画における地震への配慮の実状を調査した。 2) 震災からの復旧・復興による地域の構築環境と地震防災体制の変化に関する現地調査 地震防災環境の改善には,地域の産業・経済基盤の整備のほか,地域の震災経験が強く関与し,直接的な動機付けを行うことが多い。この問題に関する現地調査を,中国における最近の地震(1996年麗江地震)を例として行った。 3) 報告書の作成 研究の取りまとめを行い,報告書を作成した。報告書は:i)初年度(平成8年度)に中国で行った研究集会の記録,ii)次年度に日本で行った災害情報システムに関する実状調査の紹介,iii)研究期間を通じて行った中国の地震関連資料の紹介によって構成された。
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