研究分担者 |
平賀 和三 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 助手 (50252549)
高橋 砂織 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 助教授 (10142184)
KAY John ウェールズ大学カーディフ校, 分子医生物科学部, 教授
DUNN Ben M. フロリダ大学, 医学部, 教授
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研究概要 |
目的 原核生物由来の最初のカルボキシルプロテアーゼ(CP)であり、且つ、ペプスタチン非感受性CPであるPseudomonas sp.とXanthomonas sp.の2種類の酵素を対象に反応速度論的解析を加える。その成果を基にこれらCPの構造と機能を総合的に考察する。更に、CPの進化を考察すると共に、このCPの全体像を探る。 1.野生型酵素の解析(実施場所:Dunn研究室) B.M.Dunn研究室に滞在し、教授の開発した新世代合成基質を使用して、両CPの速度論的解析を行った。その成果はJ.Biochem.,120,845-850(1996)に発表した。 2.触媒残基の同定(実施場所:小田研究室) 一次構造上、両CPは、50%以上の相同性が認められるが、ペプスタチン感受性CP(Aspartic proteinase)とは全く相同性が無く、更に、既報のCPに例外なく認められる触媒残基配列(D^*-T-G,D^*:触媒残基)も無い(K.Oda et al.,J.Biol.Chem.,269,26518-26524,1994)。 これらCPの触媒残基を同定する目的で、化学修飾法と遺伝子工学的方法の2つを平行して進めた.その結果,後者の方法によりPCPとXCPの触媒残基をそれぞれAsp170,Asp328及びAsp169,Asp348と推定できた.現在,カルボジイミドを用いる化学修飾法で確認を行っている。 3.動物細胞を対象に新規ペプスタチン非感受性CPの検索(実施場所:Kay研究室) 新規CPはいずれも微生物由来である。動物細胞を対象にペプスタチン非感受性CPを検索し,その諸性質を解明すると共に,生理的役割を探ることを当初計画した。しかし,本年度は実施できなかった。
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