研究課題
本年度は下記の計画で共同研究を行いその成果を次年度に論文としてまとめる計画であったが、研究代表者が申請していた特別推進研究が受理された。このため、特別推進研究に専念することになり、本国際共同研究はPante、Abe博士らとの共同研究の打ち合わせをした段階で断念することになった。このため、特に成果はない。1。RanBp2の各ドメインに対する抗体を作成する。既に、Zinc-fingerドメインのペプタイド、及びZinc-fingerドメインの半分と第二、第三のRan結合ドメインを含むペプタイドに対する抗体、そして全く、RanBP2のドメインとは無関係な領域のペプタイドにたいする抗体はある。2。これらの抗体を用いて免疫沈降を行ない、特異的に沈降するタンパクを同定しそのアミノ酸配列を決定する。3。また、yeastを用いたtwo-hybrid法を用いて夫々の領域と結合するタンパクを同定する。4。RanBP2/p340は核膜孔から細胞質に延びたフィラメントであることがPanteにより明らかにされているが、ある種の抗体は核膜孔の外のみならず内側も染める。つまり、核膜孔の核質側にもRanBP2がある可能性がある。この点を新たに分離された抗体を用いて、Panteは詳細に調べる。5。分離された抗体やサイクロフィリンに結合するサイクロスポリンAがタンパクの核移行に与える影響についてGerace博士等が開発した方法を用いて、Geraceと共同して調べる。