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1996 年度 実績報告書

細胞周期におけるサイクリンの機能制御因子

研究課題

研究課題/領域番号 08044213
研究機関九州大学

研究代表者

小林 英紀  九州大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (20150394)

研究分担者 MARK Carring  英国ケンブリッジ大学, 生化学部, 教授
TIM Hunt  英国王立がん研究所, 上級研究員
キーワード細胞周期 / サイクリン / CDC28 / プロテオリシス / プロテインキナーゼ / 出芽酵母 / ツメガエル / マウス
研究概要

本年度の研究計画に沿って、日本側九州大学小林英紀が酵母サイクリンを、英国癌研究所のHunt博士が両生類ツメガエルのサイクリンを、ケンブリッジ大学のCarrington博士が哺乳類マウスのサイクリンを用いて、3研究室間で互いに研究連絡をとりあいながら、細胞周期におけるサイクリンの構造と機能に関する研究を行った。
小林は、サイクリンAの変異体を出芽酵母に導入して、その生育阻止を抑圧する酵母サプレッサーの分離同定し、出芽酵母の遺伝学的解析を利用してツメガエルサイクリンAと相互作用する制御遺伝子を分離した。そのうち、サイクリンと結合して細胞周期の進行に関るCDC28のドメインの解析を行った。
Hunt博士は、サイクリンのプロテオリシスに関する研究をすすめ、サイクリンの分解機構が細胞周期のM期ばかりでなくG1期-S期日まで機能して、単にサイクリン蛋白の分解ではなく細胞周期進行に必要な他のタンパク質の分解にも関係して細胞周期を調節していることを示した。
Carrington博士はマウスの新しいタイプのA型サイクリンをクローニングして、その解析をおこない、生殖細胞で特異的に働くサイクリンであることを示した。
これらの研究結果について、細胞周期国際シンポジウム(Cold Spring Harbor Symposium)でそれぞれの研究成果を発表するとともに、国際学術誌に論文として発表した。また、Carrington博士が九州大学を、小林英紀がICRF癌研究所を訪問して、研究討議と今後の研究計画についての打ち合わせを行った。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] H.Kobayashi: "The cell cycle and the tumor suppressor genes." Jpn J Clin Pathol.44. 3-11 (1996)

  • [文献書誌] S.Miyake: "Identification of two Xenopus laevis genes,xMCM2 and xCDC46,with sequence homology to MCM genes involved in DNA replication." Gene. 175. 71-75 (1996)

  • [文献書誌] 小林英紀: "細胞周期の進行調節とサイクリン-Cdk複合体" 蛋白質核酸酵素. 41. 1799-1806 (1996)

  • [文献書誌] A.Klotzbucher: "The 'destruction box' of cyclin A allows B-type cyclins to be ubiquitinated,but not efficiently destroyed." EMBO J.15. 3052-3064 (1996)

  • [文献書誌] J.Doonan: "Cell cycle. Why don't plant get cancer?" Nature. 380. 520-523 (1996)

  • [文献書誌] H.Yamano: "The role of proteolysis in cell cycle progression in Schizosccharomyces pombe." EMBO J.15. 5268-5289 (1996)

  • [文献書誌] M.Brandies: "The proteolysis of mitotic cyclins in mammalian cells persists from the end of mitosis until onset of S phase." EMBO J.15. 5280-5289 (1996)

  • [文献書誌] C.Sweeny: "A distinct cyclin A is expressed in germ cells in the mouse." Development. 122. 53-64 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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