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1997 年度 実績報告書

単一種ルーメンプロトゾアのlysA遺伝子のDNA延期配列の決定

研究課題

研究課題/領域番号 08044215
研究機関宮崎大学

研究代表者

小野寺 良次  宮崎大学, 農学部, 教授 (60040862)

研究分担者 KARRER Kathl  マルケット大学, 生物学科, 助教授
WHITE Bryan  イリノイ大学, 動物科学科, 教授
富田 純史  宮崎大学, 農学部, 助教授 (70113230)
キーワードルーメンプロトゾア / Entodinium caudatum / cDNAライブラリー / 大腸菌リジン要求株 / lysAスクリーニング / ジアミノピメリン酸脱炭酸酵素 / ジゴキシゲニン / エンドシンビオント
研究概要

研究代表者は,ルーメンプロトゾアがルーメンバクテリアの細胞壁ププチドグリカンに含まれる2,6-ジアミノピメリン酸(DAP)からリジンを合成することを発見し,プロトゾアのルーメン内生息の意義の一つを解明した。本研究では,ルーメンプロトゾアの一種Entodinium caudatumを用いて,DAP脱炭酸酵素(DDCase)が本当にプロトゾア自体のものかどうかを確認するため,DAP脱炭酸酵素をコードする遺伝子(lysA)をE.caudatumのcDNAライブラリーからスクリーニングし,その塩基配列を決定し,細菌のものと比較検討することを目的とする.平成9年度は,大腸菌のリジン要求株を用いて,リジンの代りにDAPを培地に添加した際に増殖するかどうかによりlysAをcDNAライブラリーからスクリーニングすることにして,これを繰り返し検討したが,結果は,いつもネガティブであった.また,平成8年度と同様にして,新調製したE.caudatumのcDNAライブラリーから5種類のバクテリアの既知のlysAのホモロジーの高い部分をプローブとしてジゴキシゲニン法でスクリーニングした際のポジティブプラークのインサート(約1.7kb)の塩基配列を最終的に決定した.その結果,これは,プラスミドの一部の塩基を除いた全長1609bpのインサートであり,明らかにポリ(A)テ-ルを含んでいた.また,プラスミドへのインサート結合時のリストリクションサイト(EcoRI,Xho I)やプローブの配列も確認された.しかし,このインサートにはORFが見られず,また,lysAとのホモロジーも見られなかった.このような経緯の中で,今年度は同時に,検討範囲を広げて,ルーメンプロトゾア体内のエンドシンビオントにも注目して,そのDNAを集め,上記のようにしてリジン要求株によるスクリーニングを行なうことにし,やや遅れ気味ではあるが,目下検討中である.次年度中には,lysAの細胞内の所在を確認し,その遺伝子を捉え,塩基配列を決定する予定である.

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] 駒谷 謙司、小野寺 良次 ほか4: "ルーメンプロトゾアEntodinium caudatumのキチナーゼ遺伝子のクローニング(II)" 原生動物学雑誌. 31(1)(印刷中). (1998)

  • [文献書誌] 駒谷 謙司、小野寺 良次 ほか4: "ルーメンプロトゾアEntodinium caudatumのキチナーゼ遺伝子のクローニング" 原生動物学雑誌. 31(1). 30 (1997)

  • [文献書誌] M.Sakurada, R.Onodera ほか3: "Purification and characteristic of an autolytic chitinase of Piromyces communis OTS1 from culture medium" Curr.Microbiol.36. 48-51 (1997)

  • [文献書誌] M.E.A.Nasser, R.Onodera: "Some properties of 2,6-diaminopimelate decarboxylase(crude enzyme)from rumen protozoon,Entodinium caudatum." Anim.Sci.Technol.(Jpn.). 68(7). 664-666 (1997)

  • [文献書誌] M..R.Amin, R.Onodera: "In vitro metabolism of phenylalanine by ruminal bacteria,protozoa,and their mixture." J.Gen.Appl.Microbiol.43. 1-7 (1997)

  • [文献書誌] A.M.El-Waziry, R.Onodera: "In vitro metabolism of the stereoisomers of 2,6-diaminopimelic acid by mixed rumen protozoa and bacteria." Curr.Microbiol.33. 306-311 (1996)

  • [文献書誌] R.J.Wallace, R.Onodera ほか1: "The Rumen Microbial Ecosystem(2nd Edition)" Blackie Academic & Professional,London, 719 (1997)

  • [文献書誌] R.Onodera, M.R.Amin ほか1: "Rumen Microbes and Digestive Physiology in Ruminants" Japan Science Society Press,Tokyo and S.Karger,Basel, 259 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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