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1997 年度 実績報告書

緑色細菌型光化学反応中心の電子伝達の分光学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 08044223
研究機関早稲田大学

研究代表者

桜井 英博  早稲田大学, 教育学部, 教授 (10063645)

研究分担者 BRETTEL Klau  フランス原子力部, サクレー研究所, 研究員
SETIF Pierre  フランス原子力部, サクレー研究所, 研究主任
楠元 範明  早稲田大学, 教育学部, 助手 (60277861)
井上 和仁  神奈川大学, 理学部, 講師 (20221088)
キーワード光合成 / 反応中心 / 緑色硫黄細菌 / シトクロム / Fe-Sセンター / 閃光分光
研究概要

緑色硫黄光合成細菌から、調製時の嫌気性維持に細心の注意を払うことにより、高い光化学反応活性を保持した反応中心複合体(PS-C)を抽出、精製した。精製PS-Cは、3種のFe-Sセンターと反応中心P-840あたり約2個のCyt c_<551>を結合していた。
精製PS-Cに結合しているP840、Cyt c_<551>、3種のFe-Sおよび電子受容体、供与体の間の電子伝達速度を、室温で、ns-ms領域の閃光分光により研究した。励起光源はルビーレーザー2,YAGレーザー及びキセノンで、1s以内に4回の励起をおこなうことができる。1150nmにおける測定から、閃光照射によって生じたP840^+の還元には、閃光1,2発目後の速い成分とt_<1/2>が数100ms以上の極めて遅い成分が見られた。550nmにおける測定から、速い成分はCyt cによる還元で、そのt_<1/2>は、50-100μsであった。この結果は、2つのCyt cがPS-Cにおいて同じ反応性を持っているもののとして説明できる。閃光3,4発目では、840^+還元の遅い成分は数ms-数10msに加速されたが、これをP840^+-Fe-S^<3->間の電荷の再結合と還元剤による直接的還元に分けて解析した。また、4発の閃光照射後に初めて数10nsの極めて速い成分が観察されたが、これはA_0^--P840^+間の電荷再結合によるものと解釈された。これらの結果を総合して、PS-Cにおける電子伝達のいくつかの段階について、その反応速度定数を明らかにした。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Sakurai, H., Kusumoto, N.: "Electronic and vibrational structure of the radical cation of P840 in the putative homodimeric reaction center from Chlorobium tepidum as studied by FTIR spectroscopy" Biochemistry. 35・48. 15428-15435 (1996)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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