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1996 年度 実績報告書

腎臓形成におけるMFH-1遺伝子とWT1遺伝子の役割について

研究課題

研究課題/領域番号 08044238
研究機関秋田大学

研究代表者

三浦 直行  秋田大学, 医学部, 助教授 (40165965)

研究分担者 RAUSCHER FRA  ウィスター研究所, 分子腫瘍学, 助教授
吉田 進昭  大阪府立母子保健総合医療センター研究所免疫部門, 部長 (10250341)
キーワードMFH-1遺伝子 / ノックアウトマウス / 腎臓 / 発生 / モノクロナル抗体 / MFH-1蛋白
研究概要

MFH-1遺伝子ノックアウトマウスの作製を以下のように行った。まず、染色体MFH-1遺伝子を単離し、エキソンイントロン構造を決定したところMFH-1遺伝子はイントロンのない遺伝子であったので、エキソンの部分にネオマイシン抵抗性遺伝子を挿入したターゲティングベクターを作製した。これをES細胞に遺伝子導入し相同組換えの起こったES細胞株を6個分離した。このうち、5個を胚盤胞に微小注射してキメラマウスを得た。このマウスとB6マウスをかけあわせヘテロマウスを得た。ヘテロマウスは無症状であった。ヘテロマウスどうしをかけあわせホモマウスを作製したところ、ホモマウスは生後10分以内に死亡した。出産後のホモマウスにはいくつかの組織に異常を認めたが、ここでは腎臓について記載する。ホモマウスの腎臓は野生型のものと比較して約半分と小さくなっていた。組織学的に検索したところ、糸球体や尿細管、血管などの主要な構築は正常に存在していた。しかし、ホモマウスでは腎盂部分が異常に拡大しており、そのため皮質髄質ともに圧迫を受け、さらに糸球体が内側に移動できなくなっていた。このことから、MFH-1欠損マウスでは尿路排出障害が起こっていることが示唆された。
また、MFH-1遺伝子の発現とその転写制御を明らかにするまず第一歩として、MFH-1遺伝子の発現している培養細胞をスクリーニングした。方法としては、ヒト組換えMFH-1蛋白に対するモノクロナル抗体を作製し、それを用いて培養細胞を蛍光抗体法で染色して判別した。その結果、軟骨種由来細胞、骨肉腫由来細胞、ウイルムス腫瘍細胞でMFH-1蛋白が検出できた。今後、これらの細胞にMFH-1遺伝子のプロモーターを遺伝子導入して、MFH-1遺伝子の転写制御機構を明らかにする予定である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Masuda,Y.: "Platelet-derived growth factor B-chain homodimer suppressing a tonic-clonic convulsion fo seizure-prone El mouse." Biochim. Biophys. Res. Commun.223. 60-63 (1996)

  • [文献書誌] Yasui,O: "Isolation of oval cells from Long-Evans Cinnamon rats and their transformation into hepatocytes in vivo in the rat liver." Hepatology. 25. 329-334 (1997)

  • [文献書誌] Hirasawa,F.: "The effect of silver administration on the biosynthesis and molecular properties of rat ceruloplasmin." Biochim. Biophys. Acta. (in press).

  • [文献書誌] Kuhara,M.: "Enhancing effect of a congenital disorder in methionine metabolism on the development of spontancous hepatitis and hepatoma in LEC rats." J. Trace Elem. Exp. Med.(in press).

  • [文献書誌] Miura,N.: "Isolation of the mouse and human MFH-1 (Mesenchyme Fork Head-1) genes reveals conscrvation of their gene and protein structures." Genomics. (in press).

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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