研究課題/領域番号 |
08044294
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
小松 賢志 広島大学, 原爆放射能医学研究所, 教授 (80124577)
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研究分担者 |
SMEETS Domin University Hospital Nijmegen Human Genet, Associate
WEEMAES Corr University Hospital Nijmegen Pediatrc Im, Associate
田内 広 広島大学, 原爆放射能医学研究所, 助手 (70216597)
松浦 伸也 広島大学, 原爆放射能医学研究所, 助手 (90274133)
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キーワード | ナイミ-ヘン染色体不安定症候群 / 放射線感受性 / ポジショナルクローニング / ホモ接合体マッピング / ヒト染色体微小核移入 |
研究概要 |
ナイミ-ヘン染色体不安定症候群(NBS)は、免疫不全と高発癌性、小頭症、発育遅滞を特徴とする劣性遺伝病である。細胞レベルではATと同一の染色体不安定性と電離放射線高感受性、放射線抵抗性DNA合成の形質を示す。我々はこれまで放射線感受性を指標にゲノムワイドに機能的試験を行うことで、NBS原因遺伝子を初めて8番染色体長腕にマップした。本研究は、我々が確立した細胞工学的手法をポジショナルクローニング法に応用することで、NBSの原因遺伝子を8q21の一つのYACクローンに同定した。 1.種々に欠失したヒト8番染色体をもつマウス融合細胞を作成し、これをドナーにNBS細胞の相補性試験を行った。D8S273からD8S556までの23cMの領域が放射線感受性を相補した。 2.ホモ接合体マッピングで、NBS候補領域をさらにD8S1181までの7cMの領域に限局した。 3.NBS4家系と6例でハプロタイプを同定した。特にD8S1181に強い連鎖不平衡が存在することを確認した。 4.D8S271からDS270までの領域をカバーする約4MbのYACコンティグを完成した。 5.約1.5MbのYACクローンをスフェロプラスト融合法でNBS細胞に導入した。得られたクローンは放射線抵抗性に変化することが判明し、NBS原因遺伝子を一つのYACのクローンに最小化した。
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