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1996 年度 実績報告書

グルタメイトシグナリングを標的とする学際的創薬戦略

研究課題

研究課題/領域番号 08044326
研究機関摂南大学

研究代表者

米田 幸雄  摂南大学, 薬学部, 助教授 (50094454)

研究分担者 RECASENS Max  モンペリエ大学, 理学部, 教授
荻田 喜代一  摂南大学, 薬学部, 助手 (90169219)
キーワードグルタメイト / NMDAレセプター / グリシンドメイン / アンタゴニスト / キノキサリン / 三環系キノキサリン / イオノトロピック型 / バインディングアッセイ
研究概要

細胞外グルタメイト(Glu)シグナルは、細胞膜上のGluレセプターを介して細胞内へシグナリングされるが、このシグナリングプロセスには細胞膜上のGluレセプターが関与する。細胞膜上のGluレセプターには、イオノトロピック型とメタボトロピック型の二種類のサブタイプが存在するので、本共同研究では各サブタイプの特異的リガンド開発を通じて、Gluシグナリング関与の推察される各種神経精神疾患の治療および診断に有効な医薬品の発見を目指す。その目的で、イオノトロピック型レセプターのリガンド結合を指標にしたレセプターバインディングアッセイを行ったところ、N-メチル-D-アスパラギン酸(NMDA)感受性レセプター複合体上のグリシン認識ドメインに対して、5,7-dichloroquinoxaline-2,3-dione(DCQX)が選択性の高いアンタゴニスト活性を発揮することが判明した。これに対して、NMDA非感受性レセプターへの各リガンド結合はDCQXでは全く影響されなかった。このDCQXを母骨格として種々の構造類似化合物のスクリーニングを行ったところ、三環系キノキサリンである5,6-dihydro-1H-pyrrolo[1,2,3-de]quinoxaline-2,3-dioneと6,7-dihydro-1H,5H-pyrido[1,2,3-de]quinoxaline-2,3-dioneがともに、DCQXよりも10倍以上グリシン認識ドメインに対する親和力が高いことが明らかとなった。さらに、両化合物にはNMDAレセプター複合体上の他のアゴニスト認識ドメインや、あるいはNMDA非感受性レセプターに対する親和力がほとんど認められないことから、極めてグリシン認識ドメインに対する特異性が高いことが推察される。今後、さらに親和性と特異性の高い化合物の発見を通じて、最終的には臨床的有用性の高い医薬品の創製を指向する予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Riyo Enimoto: "Simultaneous determination of binding of a variety of radioligands related to ionotropic excitatory amino acid recptors in fetal and neonatal rat brains" Brain Research. 723(1). 100-109 (1996)

  • [文献書誌] Yoichi Nakamura: "Protection by diphenyliodonium against glutamate neurotoxicity due to N-methy1-D-aspartate receptors" Neuroscience. 76(2). 456-466 (1997)

  • [文献書誌] Makoto Shuto: "Modulation by diphenyliodonium and di-phenyleneiodonium of [^3H]MK-801 binding to rat brain synaptic membranes" Neurochemistry International. (in press). (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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