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1998 年度 実績報告書

日韓相互理解教育プログラムの開発研究-子供文化の比較を通して

研究課題

研究課題/領域番号 08045006
研究機関島根大学

研究代表者

有馬 毅一郎  島根大学, 教育学部, 教授 (50127479)

研究分担者 鈴木 文子  島根大学, 教育学部, 教授 (40252887)
西田 忠男  島根大学, 教育学部, 教授 (30180615)
森本 直人  島根大学, 教育学部, 教授 (70157923)
足立 悦男  島根大学, 教育学部, 教授 (20127335)
真鍋 武敷  島根大学, 教育学部, 教授 (40263496)
キーワード教科書 / 文化 / 遊び / 道徳 / 価値観
研究概要

前年度の調査研究の結果,両国の子どもとも,学校教育(教科書内容)から大きな影響を受けていることが明らかとなった。この結果を踏まえ,今年度は,学校教科書の内容分析を中心に研究を進めた。教科書内容比較を行った教科は, 「社会科」 「図画工作」 「国語」である。また,両国の教育思想(価値観)をより直接的に比較するために, 「道徳」も分析対象とした。
他方,学校外子ども文化として,引き続き「遊び文化」について,とりわけ伝承性という視点から分析を続けた。「社会科」においては,歴史人物の取り上げ方に大きな違いがみられ,日本の教科書では,国内外の人物が広く題材として登場しているが,韓国の教科書では自国人が多く取り上げられていた。「図画工作」では,日本においては,子どもの感覚や美意識を大切にする教育に力点がおかれているが,韓国では,大人の文化(伝統美術文化)の継承を重視するという傾向が見られた。「国語」では,教材としての民話の比較分析の結果,日本では文学色が強いのに対し,韓国では,倫理的な文化財としての位置づけが強いことが分かった。「道徳」では.両国の教科書・副読本に示されている諸目標間に大きな相違はなかったものの,日本がより多様で抽象的な価値志向といえる一方で,韓国はより具体的現実的な価値志向がみられた。
また, 「遊び」分析の結果,日本では,親のある特定の世代を境に遊び内容が急激に変化していたが,韓国ではそのような現象は見られず,世代間の遊び文化伝承が比較的うまくなされていると考えられた。
これら一連の分析の結果.学校教育も子どもの遊びも.自国の文化的社会的風土の影響をさまざまな形で受けていることが明らかとなり,このことが,両国の子どもの,伝統や文化に対する意識や価値観の違いを生じさせていると推測された。
なお,これらの知見をもとに,附属学校において相互理解プログラムの試行実践も行った。

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公開日: 1999-12-13   更新日: 2016-04-21  

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