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1997 年度 実績報告書

インドネシアの水産開発に関する社会経済学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 08045012
研究機関鹿児島大学

研究代表者

山尾 政博  鹿児島大学, 水産学部, 助教授 (70201829)

研究分担者 FAUSIA Lusi  ボゴール農科大学, 水産学部, 講師
KUSUMASTANTO トリドヨ  ボゴール農科大学, 水産学部, 講師
MURTADI Sari  ボゴール農科大学, 水産学部, 助教授
市川 秀雄  鹿児島大学, 水産学部, 教授 (40041701)
松田 惠明  鹿児島大学, 水産学部, 教授 (10136848)
キーワード水産インフラ / インフラ管理 / 地方分権化 / 市場運営 / 従属性と競争性 / 日系水産物輸出企業 / シルボカルチャー / パングリマ・ラウト
研究概要

本年度は昨年度の成果を踏まえながら、次のような分野での研究を進めた。
1 水産インフラントラクチャーの地方分散の実態とその社会経済効果
漁港施設や市場流通施設の建設が全国的に進み、漁業生産の商業化に大きな契機を与えるとともに、全国的な水産物市場流通のネットワークが形成されている実態を明らかにした。中部ジャワのプカロガン、ダガ-ルを中心に調査を実施したが、施設の小規模化が進んでおり、運営主体をめぐって大きな転換期にあることがわかった。
2 ジャワ水産物流通の実態と市場における人間諸関係
国内流通を対象とする水産物流通が輸出市場と切り離されて成立している様相を明らかにし、産地市場にみられる人間諸関係を経済的な視点から検討した。従属的で排他的な性格があるが、他面ではきわめて競争的であることもわかった。国内外需要の拡大によって、市場流通をめぐる人間関係はダイナミックに変わってゆく。
3 日系水産物輸出企業の輸出対応と地域漁業
アジア規模で生じている国際分業化の進展のなかで、日系水産物輸出企業は、インドネシア投資を位置づけていた。これらの企業は現地の地域漁業の展開に大きな影響を与えている。ジャワ島チラチャップでは、カンターパートとなる現地企業を通して、沿岸零細漁民の使用する漁具・漁法に変化が生まれ、輸出品の対象となる魚種の市場流通が様変わりし始めていた。地域漁業の輸出志向型への展開が見られた。
4 沿岸域資源管理をめぐる新たな動き
中部ジャワの一部ではエビ養殖業の粗放化への回帰と、マングローブ林との共生を目指した動きを調査した。(シルボカルチャー)。生産性は高くないが、新たな沿岸域の管理方法として注目される。スマトラ島バンダ・アチェでは、近年注目されているパングリマ・ラウトと呼ばれる伝統的漁業管理方式について引き続き調査した。漁村内の階層部分や漁業種類の多様化が進むにしたがって形骸化しつつあることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 山尾 政博: "東南アジアの沿岸漁業管理をめぐる潮流" 地域漁業研究. 37・3. 361-376 (1998)

  • [文献書誌] Masahiro Yamao: "Fisheries Cooperatives for Effective Marketing Systems : Lessons Mainly from KUD in Central Java" 地域漁業研究. 38・3. (1998)

  • [文献書誌] 市川 秀雄: "インドネシアからの輸入水産物の動向と問題点" 鹿児島大学水産学部紀要. (1998)

  • [文献書誌] Lusi Fausia: "Narketing System of Fisheries Product in Pekalogan,Central Java" ボゴール農科大学水産学部紀要. (1998)

  • [文献書誌] Rilus A.Kinseng, Masahiro Yamano: "Ckanges in Traditional Fisheries Management in Sumatra Island" ボゴール農科大学水産学部紀要. (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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