研究課題/領域番号 |
08045018
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 大学協力 |
研究分野 |
経済統計学
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研究機関 | 統計数理研究所 |
研究代表者 |
北川 源四郎 統計数理研究所, 予測制御研究系, 教授 (20000218)
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研究分担者 |
川崎 能典 統計数理研究所, 予測制御研究系, 助手 (70249910)
樋口 知之 統計数理研究所, 予測制御研究系, 助教授 (70202273)
田村 義保 統計数理研究所, 統計計算開発センター, 教授 (60150033)
石黒 真木夫 統計数理研究所, 予測制御研究系, 教授 (10000217)
尾崎 統 統計数理研究所, 予測制御研究系, 教授 (00000208)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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キーワード | 経済時系列 / 状態空間モデル / ベイズモデル / カルマンフィルタ / X-11 / DECOMP / 平骨化 / Web化ソフトウェア |
研究概要 |
本研究は、統計的季節調整法における諸問題に理論的考察を与えること、そして最新の時系列解析手法に基づく経済時系列の標準的季節調整法の開発を目的とし、以下のような成果を得た。 (1) 新しい季節調整手法の開発 季節調整法の要素技術としては、状態空間表現に基づく新アプローチ、例えばモンテカルロ・フィルタや、力学系モデルの研究が行われた。後者は非線形力学系の立場からセンサス局法X-11にモデル表現を与える試みである。モンテカルロ・フィルタならびに平滑化は、これまで事実上計算不能だった状態変数が高次元の場合の季節調整に対し、非線形・非ガウス性も許容して解を与えるものである。モンテカルロ平滑化の有効な応用として、準周期成分を持つ計数過程のモデリングの研究が行われた。 (2) 季節調整モデルの拡張と特徴付け 多変量季節調整法を事前処理としてマクロ経済変量のシステム解析を試みる研究を行った。多変量季節調整モデルは、いわゆる複合系列の季節調整という観点から今後重要性が増してゆくと考えられる。時空間データの季節調整という意味でも新たなモデル開発を行った。一方で、季節調整の最適性という観点から線形ガウス要素型季節調整モデルの特徴付けを議論し、人工データを使ってX-12-ARIMA法との比較を行った。 (3) ソフトウェア開発 ソフトウェアの成果としては、Web-DECOMPが挙げられる。これは、ソースコードやインストールベースのソフトウェアとしてソリューションを提供する従来の方法とは全く異なり、ユーザーはインターネット経由で統計数理研究所の計算機資源を利用して季節調整が実現できるシステムである。一方センサス局は、計画通りにX-12-ARIMAをほぼ完成させるに至った。98年12月版のソフトウェアならびに関係書類は、センサス局のftpサイト(ftp.census.gov)を通じて入手できる。
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