研究課題/領域番号 |
08045023
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
丹羽 公雄 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60113445)
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研究分担者 |
PANNMAN J. CERN研究所, 教授
中村 光廣 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助手 (90183889)
星野 香 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70022738)
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キーワード | ニュートリノ振動 / 原子核乾板 / タウニュートリノ / ダ-クマタ- / エマルション |
研究概要 |
当研究グループはヨーロッパのCERN研究所の加速器を使ったヨーロッパ諸大学及びCERN研究所との国際共同でニュートリノの質量の研究(CHORUS実験)を推進している。 この一年間、CHORUS実験の解析の推進とニュートリノビーム照射及びその現像等の為にCERNに別紙のような出張を行って作業と研究連絡等を行い、また主に原子核乾板の解析を進めている名古屋大学で11月に合同会議を開催し、ヨーロッパから22名が参加した。また多くのCHORUS実験のメンバーがいるイタリアグループがナポリでも合同会議を開くなど、CERNで開いた3回をふくめて5回の合同会議を開いた。何れの会議も出席者は約50名であった。このような活動によって、約4万例のニュートリノ反応の原子核乾板での解析を達成してミユ-ニュートリノからタウニュートリノへの振動の割合を調べ、質量差10eV以上の領域では、混合角でsin^2(2θ_<μl>)の上限値が3.5・10^<-3>との結果を得た。この結果は過去の最も良い実験の50%以上の感度であり、各種国際会議等で発表し、また論文の出版も行った。 次に将来に向けて自動解析装置の高速化の基礎的な分析もすすめ最新のマイクロエレクトロニクス技術であるFPGAを使って現在の10倍以上の速度をもった解析装置のメドもたち来年度中にはその試作器を完成出来るであろう。 以上原子核乾板を使う実験で解析装置の高速化を進め今までと同じ様にこの分野で世界のリーダーシップを取って行けるであろう。過去一年間に当研究室の自動解析装置の見学または共同作業にきた研究者は1ヶ月以上の滞在者が5人、1週間以上1ヶ月未満が11人であった。
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