研究課題/領域番号 |
08045027
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 大学協力 |
研究分野 |
プラズマ理工学
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研究機関 | 核融合科学研究所 |
研究代表者 |
林 隆也 核融合科学研究所, 理論シミュレーション研究センター, 教授 (60156445)
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研究分担者 |
中島 徳嘉 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授 (30172315)
熊沢 隆平 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授 (70109354)
渡利 徹夫 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (60093085)
川端 一男 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (60109353)
佐藤 哲也 核融合科学研究所, 理論シミュレーション研究センター, 教授 (80025395)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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キーワード | トーラスプラズマ / プラズマ閉じ込め / ヘリアック / ヘリカル系プラズマ / 計算機シミュレーション / プラズマ加熱 / プラズマ計測 / 複雑性プラズマ |
研究概要 |
平成7年5月に締結された核融合科学研究所と豪国立大学との学術交流に関する協定書に基づき、ヘリカル系プラズマを中心としたトーラス配位磁場中のプラズマ諸現象の物理について、日豪協力により理論、シミュレーション、実験の各手法を用いて総合的に解明することを主たる目的とした。プラズマ理論に関して、特にヘリカル系配位における有限圧力平衡における磁気島生成および圧力駆動型不安定性の線形安定性と非線形時間発展、立体磁気軸配位の磁場配位最適化、さらにはプラズマの自己組織化現象や計算結果の仮想現実表示装置による先進的可視化技術の開発をテーマとして、共同研究を推進した。磁気島生成に関しては、核融合研で開発したHINTコードについて10倍以上の高速化を達成してコードの有用性を飛躍的に高めた。粒子軌道を磁場配位最適化の観点から解析し、H-1装置におけるトロイダルコイル電流変調のための装置改造の計画に先立って最適化手法を提案した。CompleXcope,Wedgeと名付けた仮想現実表示装置を開発することに成功した。プラズマ加熱に関して、電子サイクロトロン共鳴加熱装置のH1装置における立ち上げ・試運転を共同研究として行った。また、イオンサイクロトロン加熱の物理設計、アンテナ設計、波動伝搬コードの紹介等を通じて協力し、立体磁気軸の複雑な磁場配位においても有効な加熱手法となり得ることを明かとした。CHSとH-1のプラズマ閉じ込め性能比較に関し、揺動駆動粒子束の振る舞いに共通点を見出した。すなわち、プラズマパラメータに応じて内向きと外向きの揺動駆動粒子束が存在することが明らかとなった。揺動レベルの低減ばかりではなく、密度揺動とポロイダル電場揺動の相関の低減によっても閉じ込め改善が起こり得ることを示唆した。これらの新しい知見はヘリカル系のみならずトカマクの閉じ込めにおいても重要な閉じ込め改善機構を示唆している。プラズマ計測新手法の開発に関して、核融合科学研究所のCHS装置では、豪側との協力の下、遠赤外レーザー光のファラデー回転効果を利用したヘリカルプラズマの密度分布測定法の開発を行ってきており、実用できるレベルに達した。
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