超大型浮遊式海洋構造物に働く流体力及び安全性に関する研究

1996 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 08045033
• 研究機関: 横浜国立大学
• 研究代表者: 平山 次清 横浜国立大学, 工学部, 教授 (00018061)
• 研究分担者: UMEDA Hisayu サンパウロ大学, 工学研究所, 主任 ; MORISHITA El サンパウロ大学, 工学部, 助教授 ; NISHIMOTO Ka サンパウロ大学, 工学部, 助教授 ; TANIGUCHI Ce サンパウロ大学, 工学部, 教授 ; TACHIBANA To サンパウロ大学, 工学部, 教授 ; 馬 寧 横浜国立大学, 工学部, 教授 (30251755) ; 上野 誠也 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (60203460) ; 板垣 浩 横浜国立大学, 工学部, 教授 (10017882) ; 井上 義行 横浜国立大学, 工学部, 教授 (60126373)
• キーワード: 超大型 / 浮遊式 / 海洋構造物 / 安全性 / 流力弾性 / 姿勢制御

研究概要

本年度は、流体力、安全性に関して先ず全体の研究実施計画について詰めを行い石油生産用海洋構造物の現地調査を実施し、サンパウロ大学だけでなく、州立カンピナス大学の石油開発学科の研究者ともコンタクトをとった。またブラジル石油公社においても問題点等調査を行った。次に石油生産用浮遊式構造物の弾性体に働く流体力および流力弾性的挙動、強度の推定法について基礎的な検討をする為に、弾性体の実験においても実績のある横浜国立大学で実験並びに共同研究を行った。また超大型浮体の安全性能を検討するため、復原性能を計算するコンピュータプログラムを開発した。更に長大弾性浮体の静的変形を能動的制御により回復する方法について理論的に検討を行い、簡単な形状について実験を実施した。その結果、次ぎの成果を得た。
1.大形長大浮体に対して流体力、応答を推定する場合は流力弾性効果を無視し得ず、モード合成法による推定が有効である事。
2.長大弾性浮体の静的変形の回復は空気式方法で可能であると予想される事。
3.弾性体に働く流体力の推定法について線形範囲で実験と比較し確認し、浮体の一部が欠損した場合の復原性能計算プログラムについてもほぼ完成させ、静的変形を回復する手法についても成案を得た。
4.但し浮体が波の波長に対して非常に大となる場合は計算機の容量、速度から来る制約から計算精度に問題が生ずる為、今後この問題を解決する必要がある。