研究分担者 |
KUGA Yasuo ワシントン大学, 工学部, 準教授
LEUNG Tsang ワシントン大学, 工学部, 教授
ISHIMARU Aki ワシントン大学, 工学部, 教授
藤崎 清孝 九州大学, 大学院・システム情報科学研究科, 助手 (20253487)
任 偉 九州大学, 大学院・システム情報科学研究科, 講師 (00284547)
吉富 邦明 九州大学, 大学院・システム情報科学研究科, 助教授 (30150501)
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研究概要 |
本研究が今年から3年間の予定で開始されることから,6月立居場(研究代表者)がワシントン大学で,研究計画全体を説明し,双方の研究手順を打ち合わせ,今年度は九州大学(KU)とワシントン大学(UW)が協力して, 1.多数の誘電体からなる媒質の等価誘電率とコヒーレンス減衰係数の算定及び評価と 2.乱流媒質及び多数の誘電体粒子分布媒質中の導体のレーダ断面積の算定及び評価 の2つの課題に取り組んだ. 課題1については,KUの研究結果と以前UWのグループが開発した方法等による結果との比較から,現在世界で最も適用範囲の広い方法を我々KUが開発しつつあることが確認された.特に高い誘電率の粒子からなるランダム媒質に対して我々の方法は有効であることから,本研究課題名にあるランダム媒質の巨視的特性を定めるに有用である. 課題2については,KUは乱流媒質中の凸状導体のレーダ断面積を算定し,その特徴を自由空間にある場合と比較して明らかにした.他方,UWは離散的ランダム媒質と粗面散乱による実験とモンテ・カルロシミュレーションにより,ランダム媒質中のターゲットのイメージングに散乱波の角度記憶保持効果が現れる散乱波の角度相関関数の特性を積極的に利用することの有用性を明らかにしつつある.更に,UWはランダムに配置された多数の誘電体円柱による散乱の実験により,円柱の密度と波の偏波をパラメータとして表面散乱と体積散乱の効果を分類し,散乱の機構を明らかにした.このUWの研究結果をKUで取り組んでいる課題でどのように活用していくかが次年度の課題の1つとなった. 以上の研究結果の発表・討議を行うため,9月にUWの研究分担者の1人をKUに招き,12月にはKUの1名(代表者)がUWに出掛けた.
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