研究課題/領域番号 |
08045043
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 大学協力 |
研究分野 |
電力工学・電気機器工学
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研究機関 | 武蔵工業大学 (1997) 神戸大学 (1996) |
研究代表者 |
松田 吉弘 神戸大学, 理学部, 教授 (20030778)
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研究分担者 |
齊藤 達昭 神戸大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (90281138)
BECK Christoph アルバート, ルデヴィクス大学・Biol・ Inst・ III, 教授
BECK C.F. ALbert-Ludwigs Univ., Biol. Inst., Professor
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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キーワード | クラミドモナス / 配偶子分化 / 光形態形成 / 分子制御 |
研究概要 |
本研究では、窒素源飢餓と光条件によって誘導される配偶子分化の分子的プログラムの解析を行い、以下のような研究成果を得た。 1.野生株と温度感受性変異株dif-2を窒素源飢餓条件のもとで、許容温度(25。C)または制限温度(35。C)に置き、配偶子誘導過程を解析するとともに、一定時間毎に細胞を集め全RNAを抽出した。そして、各種の配偶子特異的発現遺伝子(gas)断片をプローブにしてノーザンブロット実験を行い、配偶子分化の初期に発現するもの(gas3)、中期や後期に発現するもの(gas18,gas28)といった各gas遺伝子の発現ダイヤグラムを明らかにした。 2.特に興味深いのは、dif-2株を制限温度下に置くと、これらすべてのgas遺伝子のみならず、通常、窒素源飢餓条件に置くことによって発現するアミノ酸化酵素遺伝子の発現等もすべて抑えられ、許容温度に戻すと発現されることが判ったことである。これらの結果から、DIF-2は、窒素源飢餓シグナルに応答して発現し、下流にある配偶子分化や窒素代謝の遺伝子の発現を制御する重要な遺伝子であることが示唆された。 3.さらに、配偶子分化が、窒素源飢餓だけでなく光によっても制御を受けているかという問題について、代表者等が開発した同調培養細胞を用いた配偶子誘導の実験系を使って解析した。その結果、クラミドモナスの系統保存株のなかに、光依存性株(LD株)と非依存性株(LI株)の両者が混在することが明らかになった。遺伝解析の結果、LD株が野生型であること、LI変異株は複数存在すること、LI形質の方が優性遺伝をすることなどがわかった。これらの結果から、光による配偶子分化の制御機構を模式的に提示した。
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