研究課題
1 平成9年9月に、中国黒龍江省大興安嶺の新林に行き、前年度の秋に設置した自動水位計のデータ回収を行った。リチウム電池によるデータロガーへの記録方式で、冬季の低温で、記録が可能か心配であったが、見事1年間の水位記録が取れた。塔河の新林での水位の季節変動を見てみると、冬季は水位が低下すること、融雪水は大したことがないこと、5月6月に集中豪雨のよる何回かの水位の上昇、8月に降雨強度、継続強度とも大きな雨による水位の上昇があったことなど、この地域のおおよその季節変動の様子がわかってきた。この時、自動雨量計も設置したので、雨量のデータ回収が待たれる。2 1998年1月、再び中国黒龍江省大興安嶺の新林に行き、自動水位計と自動雨量計の保守点検を行った。さらに中華人民共和国の最北端 模河までいき、積雪調査と化学分析用の採雪を行った。1987年の1ヵ月に及ぶ大森林火災の後、若木が生長しているところもあり、積雪深は多い所でも30cmほどであった。3 1996年10月から1997年12月まで新林で採取してもらった降水、河川水、地下水を入手した.1997年ハルビン市の飲流水を、また1998年1月には模河近辺の積雪も収集した。現在日本に持ち帰った降水、河川水、地下水、飲料水、積雪は現在、化学分折中である。次年度は、雨量と水位の記録と現地の水文資料をベースに塔河近辺の水文解析と、前記の水質環境の特徴を総合解析する予定である。
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