クリーン・エネルギーの応用に関する共同研究-モンゴルでの有効利用を目的に-

1996 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 08045047
• 研究機関: 都城工業高等専門学校
• 研究代表者: 江藤 守總 都城工業高等専門学校, 校長 (70038173)
• 研究分担者: BUYANTSOGTOO ツォゴトサイハンイ モンゴル技術大学, 情報工学科(現在、北海道大学に留学中), 助手 ; BAZARRAGCHAA ゼブゲギン モンゴル技術大学, 機械工学科, 教授 ; BEKHBAT Gals モンゴル技術大学, 電気工学科, 講師 ; MANDAKH Begz モンゴル技術大学, 電気工学部長 ; OSORKHUU Jan モンゴル技術大学, 機械工学部長 ; BADARCH Dend モンゴル技術大学, 学長 ; BATMUNKH Ser モンゴル技術大学, 副学長 ; 白濱 正尋 都城工業高等専門学校, 電気工学科, 助手 (60259976) ; 山下 敏明 都城工業高等専門学校, 物質工学科, 助教授 (80191287) ; 田本 睦雄 都城工業高等専門学校, 工業化学科, 教授 (10044554) ; 剣田 貫治 都城工業高等専門学校, 電気工学科, 助教授 (60044567) ; 高橋 勇二 都城工業高等専門学校, 機械工学科, 助手 (70280500) ; 小原 聡司 都城工業高等専門学校, 建築学科, 講師 (60214219) ; 河野 行雄 都城工業高等専門学校, 機械工学科, 助教授 (50110218) ; 国府 俊則 都城工業高等専門学校, 物質工学科, 教授 (70044568) ; 中原 祐典 都城工業高等専門学校, 電気工学科, 教授 (80044543) ; 平原 洋和 都城工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (10044538)
• キーワード: クリーンエネルギー / 太陽電池 / 風力発電 / モンゴル / 自然環境 / 薄膜セル

研究概要

太陽電池に関する研究
モンゴルにおけるクリーン・エネルギー利用システムの開発として、平成8年度に風力及び太陽光エネルギー利用システムの基礎調査と開発研究を行った。さらに、太陽電池セルの研究開発を行った。次に、その研究経過について述べる。
(1)モンゴルにおける太陽電池の有効性
1.基礎調査(1)モンゴルの気象・地理等の自然状況の調査
天候状況、日照日時数、年間温度分布(地域別)、地形分布、資源分布
(2)モンゴルの電力資源と電力事情調査
エネルギー資源、発電形態と容量、電力輸送状況
(3)太陽光エネルギーの利用に関する基礎調査とその解析
日射強度、日射時間、発電量の地域分布の推定、年間発電量の推定
2.開発研究(1)クリーン・エネルギーシステムの条件と規模の選定に関する研究
(2)エネルギー発生による応用(発展)分野の研究
(3)遊牧民への普及可能なシステムの研究
モンゴルにおけるエネルギーシステムとして、その地理的条件、環境条件、クリーンエネルギーの将来性等の検討から、太陽エネルギー利用システムの構築が最適であることを確立し、太陽電池発電(所)(大規模、中規模、小規模、風力との複合形)を提案する。特に、大規模太陽エネルギーシステムとして、ゴビ砂漠地帯は年間日照時間・環境問題等の検討から有効であるという新たな知見を得た。
(2)MOM形薄膜とMSOM形薄膜による太陽電池セルの研究
低廉で、簡単な装置による太陽電池の開発を目指し、MOM(Metal-Oxiside-Metal)形、MSOM(Metal-Semiconductor-Oxside-Metal)形の薄膜を調製し、実験をした。その結果、0.01-0.1(mW/cm^2)の発生電力を得ることができた。さらに改良を加えることにより高効率のセルを開発できる可能性が生じてきた。
風力発電機の研究
モンゴルでのクリーンエネルギーの形態として、小形風力発電機は有力な手段である。低風力で動作し、電力を安定に供給できる、交換効率の高い風力発電機の設計が必要とされている。この機械の開発に着手し一応の成果を収めることができた。

研究成果

• [文献書誌] Rong Tsao: "Light-activated plant growth inhibitory activity of cisdehydromatricaria ester,rose bengal and fluoren-9-one lettuce" Chemosphere. 32・7. 1307-1317 (1996)
• [文献書誌] 川崎敬一: "モンゴルに適応した小型風力発電機の開発(part1)" 都城工業高等専門学校研究報告. 第31号. 5-11 (1997)