研究概要 |
1,太陽電池に関する研究 平成8年度のモンゴルにおける太陽電池の有効性の研究として,基礎調査(自然状況の調査,電力資源の調査等)と太陽電池システムの応用開発を行った。その結果,太陽電池の有効性を明らかにした。この研究に引き続き平成9年度は,次の項目について研究をおこなった。 (1)MSOM太陽電池素子の開発 MSOM接合特性の研究(ショツトキ-接合,オーミック接合),MSOM太陽電池試作実験 (2)モンゴルでのPN-junction(Si)太陽電池素子製造の検討 モンゴルでのSi資源の調査,太陽電池試作実験 本研究では、モンゴルの事情を考え、廉価で簡単な装置による太陽電池の開発を目指した。この研究の結果,MSOM接合による薄膜太陽電池を調整し,0.1〜1%程度効率を持つに至った。しかし,この電池は低効率であるため,今後の研究が必要である。モンゴルでのPN-junction(Si)太陽電池素子製造は費用面から試作実験を行うに至っていない。 2,風力発電機に関する研究 風力発電機は、従来の自動車用発電機を利用するタイプから、新たに永久磁石方式の研究開発行った。永久磁石方式の問題点は低速域での発電であるが、2M/S前後から発電可能となるよう研究開発行っている。更に、羽根も従来の2枚羽根から3枚羽根として、機動性と回転トルクを向上させ、材質もモンゴルで入手しやすい松系の材料を利用して十分な耐久性も確認した。 3,水に関する研究 モンゴルにおける水の浄化についての基礎調査として、モンゴルの中央に位置するドンドゴビ,ウムヌゴビ,ウブルハンガイ,アルハンガイ,ボルガンの生活水(水道水,井戸水,湧水,河川水)の採水と調査行った。採水した水のマクロ構成物質はモンゴル技術大学で,ミクロ構成物質は都城高専で行った。バクテリアの分析結果すべての採水された水から大腸菌,一般菌が検出された。
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