研究分担者 |
小川 人士 玉川大学, 農学部, 講師 (50241047)
河野 均 玉川大学, 農学部, 教授 (40074356)
佐藤 幸治 玉川大学, 農学部, 助教授 (40119516)
BRASS Sussan コンスタンツ大学, 生物学部, 助手
NICOLAUS Bea コンスタンツ大学, 生物学部, 助教授
BOGER Pecter コンスタンツ大学, 生物学部, 教授
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研究概要 |
緑色植物はパーオキシダイザーと呼ばれるポルフィリン生合成経路の特異的阻害剤によってその生育が抑制される.しかし,その抑制の分子作用機構は未だ不明解であったが,これまでの先行共同研究により,以下の分子作用機構が明らかとなってきた.(1)パーオキシダイザーはポルフィリン生合成経路のプロトポルフィリノーゲンIXからプロトポルフィリンIXへの過程を阻害する.この阻害によって蓄積したテトラピロールが葉緑体の膜破壊を起こすと共に,クロロフィル等の光合成色素を減少させる.(2)パーオキシダイザーの一部は生物活性試験中にその構造に代謝活性化が起こる.(3)オーキシン非要求性タバコ培養細胞はパーオキシダイザーの検定植物に適している.(4)パーオキシダイザーはエチオプラストから精製した粗プロトポルフィリノーゲンオキシザ-ゼ活性を阻害する. 平成8年度の共同研究において; 玉川大学では,(1)パーオキシダイザーの分子設計,(2)オーキシン非要求性タバコ培養細胞とゼニゴケ液体培養系を用いてパーオキシダイザー存在下における光合成電子伝達系阻害剤の光合成明反応への影響を調べた. コンスタンツ大学では,(3)パーオキシダイザーによるプロトポルフィリノーゲンオキシダーゼ活性阻害の測定,(4)パーオキシダイザー存在下におけるラン藻のクロロプラスト中のNADPH,酵素,プロトポルフィリンIX生成量を測定した. 平成8年度の成果については,下記3報の論文を投稿している. 1) Isomerization of 3,4-Dialkyl-1,3,4-thiadiazolidines and 3,4-Alkylene-1,3,4-thiadiazolidines by Glutathione S-Transferase,Z.Naturforsch.52,in press (1997) 2) Protoporphyrinogen-IX Oxidase Inhibition by N-(2,4,5-trisubstituted phenyl)-3,4,5,6-tetrahydrophthalimides,J.Pesticide Sci.22,in press (1997) 3) Phytotoxic Caused By Peroxidizing Herbicides Are Alleviated By 2-Substituted-4,6-bis (ethylamino)-1,3,5-triazines,J.Pesticide Sci.22,in press (1997)
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