研究課題/領域番号 |
08045068
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 大学協力 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
長嶋 洋治 横浜市立大学, 医学部・病理学第二, 講師 (10217995)
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研究分担者 |
船曳 哲典 横浜市立大学, 医学部・小児科学, 助手 (20264616)
佐々木 秀樹 横浜市立大学, 医学部・小児科学, 助教授 (50106316)
三杉 和章 横浜市立大学, 医学部・病理学第二, 名誉教授 (50106332)
宮城 洋平 横浜市立大学, 医学部・病理学第二, 助手 (00254194)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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キーワード | 染色体異常 / 転座 / 小円形細胞腫瘍 / 細胞株 / RT-PCR / FISH / 神経芽腫 / 自然退縮 |
研究概要 |
我々は平成8、9年度、ブリテイッシュコロンビア大学(以下UBC,カナダ国バンクーバー市)と小児腫瘍をはじめとする腫瘍につき以下の研究を行った。 1)小円形腫瘍の染色体転座検出に関わる研究;横浜市立大学医学部附属病院で採取された未分化小円形細胞よりなる腫瘍のホルマリン固定パラフィン包埋材料をUBC小児病院へ持参し、RT-PCRおよびFISFによる染色体転座の検出を試みた。固定後の材料では核酸の保存状態が不良で、housekeeping遺伝子についても増幅シグナルは得られなかった。しかし、その後習得した方法を用い、新鮮臨床材料から染色体転座を検出することに成功している。 2)新たに樹立された細胞株の細胞遺伝子学的検討;横浜市立大学にて新たに樹立された培養細胞株RAN-SHOW(10才、男児、膵癌由来細胞株)およびDRY(79才、男、透析関連腎細胞癌由来細胞株)の染色体分析を、バンクーバー一般病院において行った。 前者においては22番染色体の部分欠失を認めた。これは、いわゆるrhabdoid patternを示す腫瘍に特徴的であり、本細胞株でもin vitroおよびin vivoでこの所見が見られる。現在細胞株樹立論文を作成中であり、併せて、染色体移入を行っての形態の変化を検討することを計画中である。 後者においては3番染色体短腕上に部分欠失を証明した(del(3p21))。また、腎癌抑制遺伝子von Hippel-Lindau(VHL)の変異は見られなかった。本細胞株はVHL以外の腎癌抑制遺伝子の検討に有用と考えられる。現在、樹立論文を作成中である。 3)その他;小児腫瘍の症例の免疫学比較、神経芽腫の自然退縮機構の検討を行っている。
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