研究課題/領域番号 |
08101002
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
西川 公一郎 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60198439)
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研究分担者 |
奥野 英城 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教授 (10013400)
大山 雄一 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助手 (30213896)
中村 健蔵 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (10011735)
石井 孝信 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助手 (90134650)
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キーワード | ニュートリノ質量 / ニュートリノ振動 / 加速器ニュートリノ実験 |
研究概要 |
本研究は、平成8年よりニュートリノ振動実験のための前置検出器の設計、製作を行なってきた。検出器は水とシンチレーションファイバーからなるニュートリノ反応用ターゲット、電子測定用の鉛ガラス、ミューオンのエネルギー測定用の鉄とチェンバーから成る。平成10年度には設置を完了し、2月には前置検出器ではじめてのニュートリノ事象を検出した。 平成11年度初頭より調整を開始し、6月よりデータ収集に入った。6月には約14日のデータ収集をおこない、加速器からの人工ニュートリノが250km離れたスーパーカミオカンデで検出された。 これは人工的に作られた素粒子が地球規模の距離を飛び、それが確認された、世界初のことである。 夏期には加速器の調整が行なわれ、データ収集は、11月の約2週間行なわれた。 その後、平成12年1月中旬より再開され、現在も続行中である。本研究で製作した前置検出器では、現在1日に約3、000のニュートリノ事象が検出されており、ニュートリノビームの量とその安定性は、本研究で製作した前置検出器で確認されている。 現在のところ解析を終了した、平成11年の約30日の前置検出器のデータによると、(ニュートリノ振動が起こっていなければ)約12個のニュートリノ事象がスーパーカミオカンデで起こることが期待される。一方実際に検出された事象は3個であった。勿論これは結論を出すには未だ充分な量のデータではない。 本研究の終了する平成12年度にはニュートリノ振動現象の存在の可否を報告する予定である。
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