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1996 年度 実績報告書

水循環から見た東南アジア

研究課題

研究課題/領域番号 08203107
研究機関愛媛大学

研究代表者

柳 哲雄  愛媛大学, 工学部, 教授 (70036490)

研究分担者 若月 利之  島根大学, 生物資源学部, 教授 (50127156)
櫻井 克年  高知大学, 農学部, 助教授 (90192088)
山田 勇  京都大学, 東南アジア研究センター, 助教授 (80093334)
星川 和俊  信州大学, 農学部, 助教授 (40115374)
キーワード東南アジア / 東北タイ / ボルネオ / 水循環 / 西アフリカ
研究概要

我々は水循環という観点から、東北タイ、西アフリカ、ボルネオという各地域を比較検討することにより、東南アジアという地域特性がどのように明らかに出来るかを検討してきた。
その結果、東南アジアの人々が基本的にはその地域の水循環特性を熟知していて、その水循環特性に最もふさわしい形で、利用可能な水を最大限利用して、水田農業や森林資源採取を営んできている暮らしぶりを明らかにできた。しかし、一方で近年の様々な社会環境の変化(北部からの移民の流入など)が、このように生態環境にのっとった東南アジアの人々の暮らし方を圧迫し、良くない状態に変えつつある現況も把握出来た。
また東南アジアと生態環境の似かよった西部アフリカで水田農業が育たなかった主な理由は奴隷制度に象徴される西欧各国による植民地の歴史の影響が大きいこと、すなわち、厳しい社会環境は人々にその地の生態環境に最もふさわしい生産形態をとることを不可能にすることも明らかに出来た。
我々が現在の東南アジアや西アフリカの人々に対してなし得ることは、基本的にはその地域の水循環の特性にのっとって、彼らがその地域で水を最大限利用出来るような生態環境を保全、復元することを手助けすることではないだろうか。
我々が東南アジアや西アフリカの人々と助け合って、今後の世界を持続可能な世界として維持していくためには、各地域での基本的な水循環特性の定量的な把握、生態環境特性の把握がその認識、行動の基礎に置かれなければならないということが本研究の結論である。

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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