研究概要 |
大阪樟蔭女子大学衣料情報室と、国立民族学博物館大丸研究室(96年度より久保研究室)では、身装関連分野のデータベース-民博コスチュームデータベース(MCD)の研究とシステムの構築を行っている。 MCDは、データ件数約15万件を基礎に、文字、画像、文書画像による9つのデータ群からなっているデータベースである。これらのうち、レファレンス型データベースである4つのデータ群は、国立民族学博物館の公開データベースとして、すでにオンライン検索が可能である。 以下、96年度の進捗状況および改良点等について報告する。 1.公開されているデータベース 公開されているデータ群については,データの更新、および著者名、掲載誌名等のデータクリーニングをおこなった。 2.国立民族博物刊所蔵衣服標本画像データベース 91年度までに受け入れた衣服標本資料約1,100点を対象に作成された9,000枚の画像が収納された画像データベースで、検索システムはMacintoshのHyperCardで作成している。今年度は、属性項目のひとつとして、95年度に定めた標準衣服名称をこの1,100点に付与し、データの分析を完成させた。現在、このデータベースをCD-ROMに焼き付け普及をはかりつつある。 さらに、96年度には、92年度以降受け入れた標本資料もくわえて、合計約7,500点についての分析および写真撮影を完了しカタログを作成、97年度には刊行の予定である。 3.マルチメディアデータベースの作成 MCDの9つのデータ群のうち、公開されている3つのデータ群と画像データ群の計5つのデータ群を用いて作成している。システムはワークステーション(SUN SparcStation10)上に導入した商用DBMS Myriadと、独自に開発したGUIにより実現している。ユーザインタフェースは、ワークステーションのOpenWindows上でXviewを用いて構築したGUIにより実現し、4つのウインドウと6つのワークスペースからなりたっている。。 今年度は、シソ-ラスコードとそれぞれのコードに該当する自然語とを対応づけ、検索者は、あたかも自然語で検索しているようにおもえる検索システムのユーザーインターフェースを実現した。また、文書画像をとりこむ試みもはじめ、現在作業が進行中である。
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