本年度は「間」のデータをできる限り多様かつ多数集め、データベースのデザインを確立するための基礎資料を得ることを目的とした。下記項目のデータ収集を進めながら系統的に分類・整理を行った。文字入力のみならず、感性情報入力によって検索でき、かつ、ユーザーがデータを書き加えることのできるオープンタイプのデータベースを目指している。 1.日常生活場面における「間」のデータ収集 種々の「間」の取り方とそれに対する人間の感性情報を生活現場において測定し、「間」のデータを収集する。 2.「間」に関する映像データの収集 テレビ、映画、ビデオテープ、レーザーディスクなどのメディアによって提供されている映像の中から「間」に関係するものを探し収集する。また、演劇、建造物、絵画などを撮影し、「間」の資料を集める。 3.「間」に関する音響データの収集 コンパクトディスク、ミニディスク、磁気テープなどのメディアによって提供されている音響の中から「間」に関係するものを探し、収集する。また、音楽演奏、演説、環境音などを録音し、「間」の資料を集める。 4.「間」に関する文献の収集 書籍、学術論文、雑誌、新聞などに掲載された「間」に関する記述を集める。 5.「間」に関する数値データの作成 収集した素材を用いて実験と測定を行い、数値データを作成する。 a.物理データ 画像解析、音響分析により、「間」の物理量を測定する。 b.心理データ 心理学実験によって「間」の感性を数量化する。 c.物理データと心理データの間の法則性を追及し、感性情報入力による検索のための基礎データを得る。
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