研究概要 |
解析関数のgermを生成元とする有限次元vector空間に対して,微分作用素のorder idealで,そのWronskianが恒等的には0でないものが存在するとの野海の定理の初等的な証明をした。 一方,加藤は超幾何関数F_4(α,α´,β,γ,γ´,x,y)に関するRiemannの問題を解いて,次の3条件を満たす関数はF_4に限ることを証明している: (0)2次元射影空間から複素曲面を分岐面として除いてできる領域で正則,各点で丁度4つの1次独立な関数要素がある。 (1)各分岐面でF_4と同じ分岐様式をもつ。 (2)各分岐面上に制限しても,1次独立な4つの分枝がある。 前者の応用として,後者を条件(2)をはずして解いた。
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