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1996 年度 実績報告書

プロトン導電性固体電解質を用いた溶融金属の水素溶解度の決定

研究課題

研究課題/領域番号 08229231
研究機関名古屋工業大学

研究代表者

武津 典彦  名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (80029355)

研究分担者 山口 周  名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (10182437)
キーワードプロトン / 水素イオン / 直流分極 / ポテンシャル・プロファイル / 固体電解質
研究概要

ペロブスカイト型酸化物プロトン導電体等を電解質として用い、溶融金属を電極として電池を構成し、電量滴定を行うと、水素の移動量を電流として、濃度を電圧として捉えることができるので、溶融金属中の水素の溶解度を容易に決定することができる。この測定においては、電解質自体から発生する水素量について正確な補正を行う必要があり、そのためには、これら固体電解質の直流分極状態におけるポテンシャル・プロファイルを知ることが必要となる。本研究ではそのために、プロトン導電体CaZrO_3(^+In_2O_3)を電解質にし、白金多孔質燒結体を電極に用いたガス濃淡電池を構成し、その直流分極特性を調べた。タンマン管型の試料の内部にArを封じ、外部には一定の組成の水蒸気と水素の混合ガスを流して水素と酸素のポテンシャルを一定に保ち、外部の極を負に内部が正になるように電圧を印加して分極を行い、分極電流の印加電圧依存性を色々な酸素ポテンシャル、水素ポテンシャルのもとで測定した。この条件で水素および酸素が共にブロックされているとして、すでに報告されている格子の欠陥構造に基づいて解析したところ、実験値と理論値は良く一致することが確認された。以上より、欠陥構造の正しさと所謂へブ・ワグナーの分極条件が成立することが確認できたので、この条件における、電解質内の水素と酸素のポテンシャル・プロファイルを求めた。この結果、電解質内の水蒸気分圧は一定に保たれることが確認され、分極条件の変化によって電解質から発生する水素量は理論的には無視できることが明らかになった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] N.Kurita et al.: "The measurement of hydrrogen activities in molten copper using an oxid protonic conductor." Metallurgical and Materials Transactions B. 27B. 929-935 (1996)

  • [文献書誌] 栗田典明 他: "プロトン導電性固体電解質を用いた溶融銅中の水素活量の連続測定" 資源と素材. 113. 45-51 (1997)

  • [文献書誌] 武津典彦 他: "焼結アルミナ、シリカガラス及び超硬質ガラス中の水素の透過現象" 日本金属学会1996年秋期大会シンポジウム講演概要. 119. 62-62 (1996)

  • [文献書誌] 栗田典明 他: "高酸素雰囲気におけるCaZr_<0.9>In_<0.1>O_<3-d>を用いたガス濃淡電池の起電力" 日本金属学会1996年秋期大会シンポジウム講演概要. 119. 187-187 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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