研究概要 |
(1)布モデル,人体モデル,衝突モデルなどに対する数値計算手法を検討し,アルゴリズムの計算量の削減,及びアルゴリズムの並列化を実現する方式について研究し,高速グラフィックスマシン上に実現した.これにより、計算がこれまでの2倍程度に高速化できた。 (2)衣服設計のための空間操作機能について,パタンナの操作を録画し、その映像から空間操作における代表的な手の形状調査を行なった.その結果、5種類の手形状を抽出した。 (3)データグローブを用いて、抽出した手形状を認識するシステムをニューラルネットワークを用いて実現した。被験者はデータグローブを装着して様々な手形状をつくり、それをシステムが認識する実験を行った。認識率は80%程度であり、空間操作に対するコマンドとして利用できる。 (4)動作している人体モデルに衣服を着せて,布の動的特性をシミュレーションする手法を実現した。計算のために、幾何学的手法と力学的手法を併用する新しい計算法を考案した。その特徴は、速い動きの時に幾何学的手法を用いて高速に衣服を動かしたのちに、力学的手法を用いて衣服形状を変形させる点である。この手法により、自然な形で衣服の動きがシミュレーションできた。
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