研究概要 |
特定領域研究「超塑性の新しい展開」では計画研究期間平成8年〜平成10年度において,ナノ結晶,非平衡材料,複合材料,ファインセラミックスなどの広範囲に亘る新材料の超塑性現象を,実験的に詳細に解析するとともに,「結晶粒界塑性」という新しい立場から,これらの材料の超塑性を統一的に記述するための力学体系の構築を行った.その結果,新材料の超塑性における粒界の役割や変形機構を解明し,また超塑性加工技術の創出に成功した.また本総括班は,特定領域研究によって得られた新しい研究成果を,学会発表を通じて公表・衆知させるための活動を重ねており,本総括班が主体となって国際シンポジウム"Towards Innovation in Superplasticity I・II"をはじめ3件の国際会議を開催するに至った.また国際会議ICSAM-97等の,超塑性に関連する国内外の学協会活動を積極的に行ってきた.この種の活動は,国際的にも高く評価されており,例えば本領域代表者佐久間はICSAMのInternational Advisory BoardのChairmanに選出され,1998年1月より国際的な超塑性研究を主導する立場に立つこととなった.なお国内の学会活動としては,本特定領域のメンバーが中心となって,日本金属学会,日本機械学会,日本塑性加工学会等でシンポジウム等の企画を実現させた.
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