研究課題/領域番号 |
08246103
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研究種目 |
重点領域研究
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
高橋 成年 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (70029875)
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研究分担者 |
八島 栄次 名古屋大学, 工学部, 助教授 (50191101)
安田 源 広島大学, 工学部, 教授 (00028200)
中井 武 東京工業大学, 工学部, 教授 (90016717)
曽我 和雄 北陸先端科学技術大学院大学, 材料科学研究科, 教授 (10026180)
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キーワード | 光学活性ポリマー / リビング重合 / らせんキラリティ / メタロセン触媒 |
研究概要 |
キラル高分子およびキラルモノマーの合成並びにその機能についての研究から下記の成果を得た。 (1)アセチレン架橋複核錯体を触媒に用い、イソシアニドのリビング重合を検討し、ヘキサブロック共重合体の精密合成に成功した。 (2)1の知見を基に、リビング重合法を応用して、アリールイソシアニドのらせん方向選択的重合に成功した。この重合法により、アキラルなイソシアニドから、らせんキラリティを持つポリイソシアニドを合成することができた。 (3)アイソ特異性を持つ光学活性ジルコノセンを合成し、それを触媒に用いてプロキラルなオレフィンの重合を検討し、有益な知見を得た。 (4)光学活性ビナフトール由来のチタン錯体を用いてケトンのヒドロシリル化反応、アルデヒドのアルキル化反応及びアルデヒドのシアノシリル化反応の不斉触媒化に成功するとともに、キラルなビスオキサゾリンを不斉配位剤に用いてエナンチオ選択的[2,3]Wittig転位系を開発した。 (5)側鎖にカルボキシル基を有する光学不活性なポリフェニルアセチレンが、溶液中、光学活性なアミン存在下、らせんを形成し、誘起円偏光二色性を長波長領域に示すことを見いだした。この誘起円偏光二色性の符号と強度はアミンの絶対配置、立体構造の予測に有効であることを示した。 (6)クロロホルム可溶のらせん状セルロースフェニルカルバメート誘導体のキラル識別機構をNMRを用いて詳細に検討し、分子レベルでの機構解明に成功した。 (7)希土類錯体を用いて嵩高い置換基をもつメタクリレート、およびアルキルイソイアナ-トの重合を検討し、前者については立体障害のためオリゴマーを得たのみであったが、後者の重合反応は円滑に進行することを見いだした。 (8)シクロペンタジエニル基上にメンチル基を持つ光学活性希土類錯体を合成した。
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