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1997 年度 実績報告書

入力地震動および地震荷重の評価

研究課題

研究課題/領域番号 08248107
研究機関東京工業大学

研究代表者

大町 達夫  東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (90126269)

研究分担者 翠川 三郎  東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (00143652)
東畑 郁生  東京大学, 工学系研究科, 教授 (20155500)
濱田 政則  早稲田大学, 理工学部, 教授 (30164916)
佐藤 忠信  京都大学, 防災研究所, 教授 (00027294)
南 忠夫  東京大学, 地震研究所, 教授 (10012923)
キーワード耐震設計 / 入力地震動 / 最悪地震動 / マイクロゾーニング / 液状化 / 断層パラメータ / 余震観測 / 増幅度
研究概要

本研究では,(1)耐震設計で考慮すべき入力地震動と地盤変位,(2)設計地震動を超過する最悪地震動の特性,(3)都市のサイスミックマイクロゾーニング,の3課題を扱っている.課題(1)に関しては、地盤との動的相互作用を考慮して建物の弾塑性応答を推定する実用解法を提案し,建物の応答に及ぼす相互作用の影響を評価した.また既往地震における事例を分析し,液状化地盤の側方流動による水平変位は、地表面勾配と液状化層厚の積にほぼ比例すること、水道管の被害率とほぼ線形的な関係にあることなどが明らかになった.さらに護岸の側方変位の振動模型実験および計算をもとに液状化地盤の水平変位の予測手法の開発も進めている.課題(2)に関しては、地盤の不整形性を考慮できる地震動解析手法を3次元境界要素法を用いて開発し、比較的単純な地盤モデルと簡略化断層モデルを用いて兵庫県南部地震の再現を試みたところ,大速度値が計算された地域の大まかな輪郭は震災の帯と類似していた。また断層パラメータの適切な評価のために断層運動の不均一性を検討し、三陸はるか沖地震を例題として,不均一な断層破壊の影響やプレートの移動による応力分布について計算を進めている.課題(3)に関しては、兵庫県南部地震の墓石の転倒率の分布や余震観測から被災地の地盤の増幅度を推定した。これらの実測値と簡単なモデルによる計算値とを比較し,深い地盤構造の不整形性の影響や地盤の非線形性の影響を評価した。また地震動のアレイ観測結果から地震動波形の空間変動を検討し、短周期の地震動の空間的変動が大きいことを確認し,地盤のS波速度に揺らぎを考えると観測された地震動の空間変動が説明できることが判明した.

  • 研究成果

    (15件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (15件)

  • [文献書誌] 片岡俊一, 片岡正次郎, 大町達夫: "観測記録と数値シミュレーションから推定される1995年兵庫県南部地震によるやや長周期地震動の伝播特性" 自然災害科学. Vol.16, No.2. 125-142 (1997)

  • [文献書誌] 大町達夫: "レベル2地震動を考える" 電力土木. No.268. 1-9 (1997)

  • [文献書誌] 長谷川浩一, 翠川三郎: "地域メッシュ統計を利用した広域での木造建築物群の震害予測-その1建築年代別の木造建築物棟数の推定-" 日本建築学会構造系論文報告集. 497. 75-80 (1997)

  • [文献書誌] 佐藤忠信・谷口信彦 他4名: "3号神戸線月見山地区における構造物被災と入力地震動" 橋梁と基礎. Vol.31, No3. 17-23

  • [文献書誌] Tadanobu Sato, Makoto Sato: "Structural Identification Using Neural Network and Kalman Filter Algorithms" Journal of Structural Mechanics and Earthquake Engineering. Vol. No.563/I-39. 23-32 (1997)

  • [文献書誌] 伯野元彦: "過去の地震における「震災の帯」現象" 第16回日本自然災害学会学術講演会. (1997)

  • [文献書誌] 伯野元彦: "過去の地震における「震災の帯現象」" 第2回都市直下地震災害総合シンポジウム論文集. 93-96 (1997)

  • [文献書誌] 南忠夫: "地盤と建物の相互作用を考慮した弾塑性応答スペクトルの推定" 日本建築学会大会梗概集. 構造IC-1. (1997)

  • [文献書誌] 南忠夫: "地盤と建物の相互作用評価のための地盤の等価せん断波速度" 第2回都市直下地震災害総合シンポジウム論文集. 247-248 (1997)

  • [文献書誌] 栗田哲, 滝田貢, 稲葉拓: "経験的グリーン関数法を用いた1994年三陸はるか沖地震の地震動の推定" 構造工学論文集. Vol.43B. 397-402 (1997)

  • [文献書誌] 小嶋英治, 栗田哲, 杉村義広: "やや長周期地震動評価のための半経験的地震動合成法" 日本建築学会構造系論文集. No.499. 47-52 (1997)

  • [文献書誌] 若松 加寿江, 濱田 政則、 川上 哲太朗: "液状化による地震の側方流動のメカニズム(その1)-事例分析と液状化土の特性-" 第2回都市直下地震災害総合シンポジウム論文集. 257-260 (1997)

  • [文献書誌] 濱田 政則、 若松 加寿江: "液状化による地盤の側方流動のメカニズム(その2)-相似則と地盤変位量の予測-" 第2回都市直下地震災害総合シンポジウム論文集. 261-264 (1997)

  • [文献書誌] Towhata, I., Park,J.K., Orense,R.P.: "Effects of Subsurface Liquefaction on Earthquake Ground Motion at Surface" Proc. 14th international Conference on Soil Mechanics and Foundation Engineering. Vol.1. 739-742 (1997)

  • [文献書誌] 趙伯名・堀家正則・竹内吉弘 他1名: "微動と地震動から推定された地盤特性の比較" 地震第2号. 第50巻. 67-87 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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