研究課題/領域番号 |
08248109
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
村上 處直 横浜国立大学, 工学研究科, 教授 (30210008)
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研究分担者 |
中埜 良昭 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (10212094)
村上 雅也 千葉大学, 工学部, 教授 (40009246)
岡田 恒男 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (40013122)
佐土原 聡 横浜国立大学, 工学研究科, 助教授 (90178799)
室崎 益輝 神戸大学, 工学部, 教授 (90026261)
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キーワード | 直下型地震 / 被災危険度 / マクロゾーネイション / マクロゾーニング / 日本全国 / マクロ的視野 / 自治体 / 地域的特徴 |
研究概要 |
平成11年度は、以下のように、新しい研究内容を進めるとともに、これまで4年間の研究の総括を行った。 1.リモートセンシングを利用した直下型地震による都市の地震被災危険度評価に関する研究 昨年度の基礎研究をもとに、オープンスペースの地震災害危険度特性分析としてオープンスペースの地震災害危険度特性分析手法の検討とリモートセンシングを利用したオープンスペースの分析を行った。オープンスペースの地震災害危険度特性分析手法の検討では、阪神大震災の回復過程においてオープンスペースがどう関わったかを明らかにした。特に、地震発生直後からの時間的な流れの中でのオープンスペースと防災機能を整理した。リモートセンシングを利用したオープンスペースの分析では、防災分野でのリモートセンシングの効果的な利用を考え、その能力から直下型地震による被害を軽減する要因となる、オープンスペースの抽出等の利用が効果的であると考えた。リモートセンシングを利用することによって、建物等の詳細な判別は不可能であるが、オープンスペース(市街地の森林,草地、裸地等)に着目することによって、その配置、絶対量等の詳細な分析を行うことができ、対象都市のオープンスペースを評価した。 2.地震被災危険度の都市特性に関する総合的分析 「都市のダメージ」、「都市の被害軽減能力」、「アクセスビリティー・サポートビリティー」、「都市の回復力」の研究成果を集約し,都市の類型化を試みた。分析結果をさらに集約することで、それぞれの特徴を詳細に把握することは、ここでは困難であるが、最終的なアウトプットとして、都市を類型化し、自治体や地域の住民に分かりやすい形にすることは、研究的にも、社会に還元するという意味でも重要であると考える。 直下型地震による被害、防災意識や地域コミュニティーといった被害の軽減能力、周辺からの救援・救助に関するポテンシャル、復興に関するポテンシャルを把握できるとともに、都市を類型化することで、直下型地震に関する都市の特徴が明らかになった。これらの指標は、それぞれの都市の具体的な直下型地震対策を誘導するものであると考えている。
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