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1999 年度 実績報告書

生体金属による小分子の活性化

研究課題

研究課題/領域番号 08249102
研究機関京都大学

研究代表者

森島 績  京都大学, 工学研究科, 教授 (50026093)

研究分担者 城 宜嗣  京都大学, 理化学研究所, 副主任研究員 (70183051)
長谷 俊治  大阪大学, 蛋白質研究所, 教授 (00127276)
渡辺 芳人  京都大学, 分子科学研究所, 教授 (10201245)
郷 通子  名古屋大学, 理学部, 教授 (70037290)
キーワードペルオキシターゼ / フェレドキシン / 金属蛋白質 / モジュール置換 / 亜硫酸還元酵素 / チトクロムP450
研究概要

昨年度に引き続き、森島らは、いくつかのアミノ酸置換西洋わさびペルオキシターゼ(HRP)を作製し、ペルオキシターゼ反応における近位側芳香族アミノ酸残基の役割について検討を行った。本年度は、近位側にチロシン残基を導入したHRPの2種の変異体F179Y(Phe179-〉Tyr)、F221Y(Phe221->Tyr)を作製し、プロスタグランジン合成酵素(PGHS)でみられるような反応中間体としてのチロシンラジカルが生成するかどうか検討した。その結果、Phe179位にチロシン残基を導入した変異HRPはそのESRスペクトルから、PGHSでみられるようなチロシンラジカルを生成していることが明らかになった。一方、Trpの導入でトリプトファンラジカルが生成したPhe221位では、一般に酸化され易いとされているチロシン残基を導入してもポルフィリンラジカルしか生成せず、このことは、蛋白質中のアミノ酸残基がラジカルになるかどうかは、アミノ酸固有の性質やポルフィリンからの距離だけではなく、そのアミノ酸の置かれた環境が大きく影響するものと考えられた。渡辺は、ヘム近傍のアミノ酸を置換したミオグロビンを種々のヘム酵素のモデルとして、用い、ミオグロビンにおいてもヘム周辺に適切なアミノ酸置換を行うことで、ペルオキシターゼやチトクロムP450と同様な反応中間体や触媒活性が実現できることを明らかにした。長谷は、いくつかのアミノ酸置換亜硫酸還元酵素を作製し、その基質認識機構や還元機構を検討した。城は一酸化窒素還元酵素の高分解能のX線構造解析と、そのイソシアニド複合体の可視吸収・赤外分光測定を用いて、一酸化窒素還元の分子機構を検討した。郷はペルオキシターゼなど多くの金属結合蛋白質のモジュール構造を明らかにすることにより、金属結合部位を形成する普遍的なモジュールを推定した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Tanaka, M., Ishimori, K., Morishima, I.: "Luminol Activity of Horseradish Peroxidase Mutants Mimicking a Proposed Binding Site for Luminaol in Arthromyces Ramosus Peroxidase"Biochemistry. 38. 10463-10473 (1999)

  • [文献書誌] Furukawa, Y., Ishimori, K., Morishima, I.: "Pressure Dependence of the Intramolecular Electron Transfer Reaction in Myoglobin Reinvestigated"J. Phys. Chem. B. 104. 1817-1825 (2000)

  • [文献書誌] Inaba, K., Ishimori, K., Imai,, K., Morishima, I.: "Substitution of the Heme Binding Module in Hemoglobin α- and β-subunits ? Implication for different regulation mechanism of the heme proximal structure between hemoglobin and myoglobin -"J. Biol. Chem.. 275 (印刷中). (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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