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1996 年度 実績報告書

心筋の分化・肥大における心アンジオテンシノーゲン,アンジオテンシン受容体の役割

研究課題

研究課題/領域番号 08258222
研究機関横浜市立大学

研究代表者

石井 當男  横浜市立大学, 医学部, 教授 (90010363)

研究分担者 芦野 和博  横浜市立大学, 医学部, 助手 (50254199)
中丸 真志  横浜市立大学, 医学部, 助手 (60275039)
宮崎 直道  横浜市立大学, 医学部, 講師 (00239386)
梅村 敏  横浜市立大学, 医学部, 助教授 (00128589)
キーワード心筋細胞 / 血管平滑筋細胞 / アンジオテンシノーゲン / フィブロネクチン / アンジオテンシンII / 物理的刺激 / アンジオテンシンII受容体 / 情報伝達系
研究概要

心および血管レニン・アンジオテンシン(RA)系は心血管系組織においてautocrine/paracrineに作用すると考えられ,また,心肥大形成,心不全発症および動脈硬化の進展と密接に関連していることから,心筋細胞および血管平滑筋細胞のRA系の病態生理学的意義について,in vitroにて検討した.
【実験1】ラット心筋細胞におけるアンジオテンシノーゲンの発現調節についての検討.心筋細胞においてアンジオテンシンII添加および伸展刺激にともないアンジオテンシノーゲン遺伝子発現の増加が認められた.これら刺激によるアンジオテンシノーゲン遺伝子発現の増加は,転写阻害剤およびアンジオテンシンIIタイプ1受容体拮抗薬により抑制されたが,蛋白合成阻害剤およびアンジオテンシンIIタイプ2受容体拮抗薬による影響を受けなかった.また,CATアッセイの結果,これらの刺激によるアンジオテンシノーゲン遺伝子発現の増加にはプロモーターの活性化が関与していることが明らかになった.結果の一部について第19回日本高血圧学会ミニシンポジウムにて発表し,第61回日本循環器総会の国際セッションにて発表予定であり,現在論文投稿準備中である.
【実験2】ラット血管平滑筋細胞におけるレニン・アンジオテンシン系および細胞外基質遺伝子の発現調節についての検討.血管平滑筋細胞においてアンジオテンシンII添加および伸展刺激にともないアンジオテンシノーゲンとアンジオテンシン変換酵素遺伝子発現の増加はみられず,アンジオテンシン受容体遺伝子の発現は低下した.一方,細胞外基質フィブロネクチンおよびコラーゲン遺伝子の発現は増加した。これら刺激によるフィブロネクチン遺伝子発現の増加は,転写阻害剤およびアンジオテンシンIIタイプ1受容体拮抗薬により抑制されたが,蛋白合成阻害剤およびアンジオテンシンIIタイプ2受容体拮抗薬による影響を受けなかった.また,CATアッセイの結果,これらの刺激によるフィブロネクチン遺伝子発現の増加にはプロモーターの活性化が関与していることが明らかになった.結果の一部について第60回日本循環器総会および第69回米国心臓病学会にて発表し,第61回日本循環器総会にて発表予定であり,現在論文投稿準備中である.

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] Tamura K: "Tissue-specific regulation of angiotensinogen gene expression in spontaneously hypertensive rats." Hypertension. 27. 1216-1223 (1996)

  • [文献書誌] Morishita R: "Role of transcriptional cis-elements,angiotensinogen gene-activating elements,of angiotensinogen gene in blood pressure regulation." Hypertension. 27. 502-507 (1996)

  • [文献書誌] Tamura K: "Modulation of tissue angiotensinogen gene expression in genetically obese hypertensive rats." Am J Physiol. (in press). (1997)

  • [文献書誌] Takahashi D: "Relationship between hepatic angiotensinogen mRNA expression and plasma angiotensinogen in patients with chronic hepatitis." Life Sci. (in press). (1997)

  • [文献書誌] Umemura S: "Plasma angiotensinogen concentrations in obese patients." Am J Hypertens. (in press). (1997)

  • [文献書誌] Kihara M: "The neuronal of constitutive nitric oxide synthase is upregulated in the macula densa of angiotensinogen gene-knockout mice." Lab Invest. (in press). (1997)

  • [文献書誌] 石井當男: "高血圧とレニン・アンジオテンシン系-最近の進歩-.循環器専門医" 総合医学社(東京), 220 (1997)

  • [文献書誌] 田村功一: "アンジオテンシン受容体拮抗薬.新時代の降圧薬療法." 新興医学出版社(東京), 265 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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