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1996 年度 実績報告書

肺癌,ことに腺癌の組織型と遺伝子変化

研究課題

研究課題/領域番号 08264240
研究種目

重点領域研究

研究機関埼玉県立がんセンター

研究代表者

土屋 永寿  埼玉県立がんセンター, 研究所・病理部, 部長 (00072314)

研究分担者 出雲 俊之  埼玉県立がんセンター, 病院・病理部, 医員
林 慎一  埼玉県立がんセンター, 研究所・生化学部, 主任研究員 (60144862)
キーワード肺癌 / 腺癌 / 分化度 / 癌抑制遺伝子 / LOH / 17番染色体 / マイクロサテライトマーカー / YNZ22
研究概要

第17番染色体短腕(17p)上に肺癌の発生・増殖と関係する新しい癌抑制遺伝子が存在する可能性を検討し、その候補癌抑制遺伝子と腺癌の病理組織学的特徴との関係を検討した。
検索材料は切除肺癌145例(偏平上皮癌35、腺癌110)である。癌及び正常肺組織よりDNAを抽出し、...マイクロサテライトマーカー8個とVNTRマーカー1個の計9個のマーカー(セントロメアからテロメアに向かって、TP53,S513,ENO3,S1566,S379,YNZ22,S525,S1574,ABRの順に配列)を用いて染色体欠失頻度を検索し、欠失地図を作成した。腺癌はWHO分類に基ずき分化度、組織亜型に分類し、病理病期はStageIとStageII以上に分類した。
結果:YNZ22の欠失頻度は60%と高頻度で、欠失地図の検討からTP53とは異なる欠失領域であったことから、この領域に癌抑制遺伝子の存在が推測された。更に、S379の領域が61%と高頻度に欠失しており、TP53,YNA22領域の欠失と比較したところ、それら領域から独立した欠失領域であったことから、S379領域にも新たな癌抑制遺伝子の存在が推測された。腺癌との関係では、YNZ22の欠失頻度は低分化腺癌で有意に高く、病理病期がStageIIの症例で高い傾向が見られた。
以上より、肺癌においては、TP53(p53遺伝子が存在)よりテロメア側のS379およびYNZ22の領域に、それぞれ異なった癌抑制遺伝子の存在が示唆され、YNZ22領域の癌抑制遺伝子は腺癌の分化度及び予後と関連する可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Sato,Y.,Tsuchiya,E.,et al.: "A follow up study of progression from dysplasia to squamous cell cardnoma with immunohistochemical examination of p5.3 protein over expression in bronchi of n-chema6 wordes." Br.J.Cancer. 75. 678-683 (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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