研究課題/領域番号 |
08275224
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研究機関 | 国立遺伝学研究所 |
研究代表者 |
中辻 憲夫 国立遺伝学研究所, 遺伝実験生物保存研究センター, 教授 (80237312)
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研究分担者 |
白吉 安昭 国立遺伝学研究所, 遺伝実験生物保存研究センター, 助手 (90249946)
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キーワード | 始原生殖細胞 / 胎仔生殖細胞 / 増殖因子 / サイトカインレセプター / EG細胞株 / 遺伝子導入 / アポートシス / 雌雄分化 |
研究概要 |
これまでに雌雄分化の始まる時期までの始原生殖細胞の体外培養系を確立して、レチノイン酸やBRL細胞の培養上清が増殖促進に関与することや、生殖巣に到着後の生存増殖にとってサイトカインレセプターgp130が重要な機能を果たしていることを見いだした。また未分化幹細胞に転換して増殖を継続する細胞コロニーがいわゆるEG細胞として出現する条件としてこれまでに知られているbFGF以外に細胞内cAMPレベルやレチノイン酸の関与でも引き起こされることを発見した。また始原生殖細胞の培養下における増殖とその停止が細胞自律的にプログラムされていることを詳細なクローン培養などによって明らかにした。 生殖細胞や生殖巣の発生分化に関わる遺伝子機構の解析や生殖細胞の遺伝子操作法の開発にアプローチするために、培養下で増殖させた胎仔生殖細胞に遺伝子導入を行う方法を改良して、約20%の生殖細胞での一過性発現を行わせることに成功した。この方法を用いて、アポトーシスを抑制する働きを持つことが知られているbcl-xLやアデノウイルスElb 19kDa遺伝子の強制発現が培養下の生殖細胞でも細胞死を抑える効果を持つことを示した。このbcl-xLは精巣の精子細胞で強く発現することが知られているが、胎仔期の生殖巣での発現は報告がない。我々が調べたところ、RT-PCR法で検出できる程度の発現は胎仔精巣と卵巣で確認できたが、ノーザン法や抗体染色法では明瞭には確認できなかった。性分化開始時期以降の生殖細胞については、これまでの培養実験系では細胞死が起きてしまい、この重要な時期の生殖細胞や体細胞の相互作用などを解析するための実験系は未だに存在しない。そこで、11日齢から15日齢胎仔の生殖巣から体細胞株を樹立して、生殖細胞との共培養を行うことにより、生殖細胞の増殖生存と分化に及ぼす効果を調べた。また生殖巣の性分化に関与する遺伝子の検索を進めた。
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