研究分担者 |
堀田 凱樹 国立遺伝研究所, 所長 (30010036)
藤田 恒夫 日本歯科大学, 新潟歯学部, 教授 (00032863)
長澤 寛道 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (60134508)
鈴木 昭憲 東京大学, ・, 名誉教授 (90011907)
桜井 勝 金沢大学, 理学部, 教授 (80143874)
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研究概要 |
研究成果についての検討会を平成10年1月6日,7日名古屋市で開催し,総括班員を中心に研究計画に基づいて,研究実績の評価を行い,本研究領域の研究活動は活発に,またほぼ計画通りに進展しているとした.主な研究業績は以下のようにまとめられる. 1.変態・休眠を支配するホルモン分子の動態と環境応答(第1班分担) 脳・神経ペプチドの生合成,分泌の調節機構に関する一連の研究により,環境の光条件が神経分泌細胞の電気的な活動を制御していること,この活動変化がペプチドホルモンの分泌を直接支配していること,また血中のエクダイソン濃度もこの環境制御の枠組みにあることを明らかにした.受容体の精製とその反応特異性の解析を進め,前胸腺刺激ホルモンによるエクダイソン合成調節の初発機構を解明した.また,昆虫のインスリン様ペプチドホルモン遺伝子が約30コピー重複して存在していることを明らかにし,かつその発現調節エレメントを推定した. 2.変態における自己・非自己の認識と形作りの分子機構(第2班分担) 変態期の血球細胞に特異的に発現するタンパク質を同定し,本タンパク質が非自己の認識に直接関わることを明らかにした,また成虫原基のin vitroの再生系を 作成し,エクダイソンによる再生促進機能を発見した.ミツバチの脳形成期に,そのキノコ体に特異的に発現する遺伝子を世界で初めて単離し,ミツバチの社会性発現の分子機構解明の基礎を与えた. なお,本研究の概要の一部は平成9年10月に行われた文部省における中間ヒアリングでも報告した.
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