研究課題/領域番号 |
08277101
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
滝澤 温彦 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60154944)
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研究分担者 |
升方 久夫 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00199689)
四宮 知行 三菱化学生命科学研究所, 主任研究員
松影 昭夫 日本女子大学, 理学部, 教授 (90019571)
白髭 克彦 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助教授 (90273854)
正井 久雄 東京大学, 医科学研究所・分子生物学研究部, 助教授 (40229349)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1999
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キーワード | 染色体複製 / 複製開始領域 / 複製開始装置 / 複製開始制御 / DNA複製関連遺伝子 |
研究概要 |
本研究の目的は染色体DNAの複製開始装置のダイナミクスを明らかにすることである。ここでは複製開始領域、複製開始装置と複製開始制御の3つの課題に分けて研究を推進した。複製開始領域に関する研究では、新たに分裂酵母とショウジョウバエの染色体の複製開始領域を明らかにした。また、出芽酵母では第6染色体の全ての複製開始領域の開始タイミングを詳細に検討し、染色体レベルでの複製開始制御機構を明らかにした。複製開始装置を構成する蛋白質群(ORC,MCM,Cdc45等)に関しては真核生物に広く存在しており、その機能も出芽酵母から高等動物細胞まで良く保存されていることを明らかにした。特に、Cdc45に関しては複製開始領域のDNA2本鎖を開き、DNAポリメラーゼαを開始領域に呼び込むために必須な因子であることが示唆された。複製開始制御に関しては、S期の開始に必須なタンパク質キナーゼ(CDK,Cdc7/Dbf4等)が真核細胞の複製開始で普遍的な働きをしており、これらキナーゼによる複製装置タンパク質等の修飾によって開始が制御されていることが示された。また2種類の転写因子が複製開始関連遺伝子の転写制御に関わっていることがショウジョウバエを用いて明らかにされた。さらに、原核生物である大腸菌複製開始因子DnaAの機能制御機構の研究により、複製開始因子の活性をDNAポリメラーゼによって制御する機構の存在することが示された。
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