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1996 年度 実績報告書

アミロイドβ蛋白切り出しに関与するプロテアーゼの細胞内局在

研究課題

研究課題/領域番号 08278208
研究機関東京大学

研究代表者

山崎 恒夫  東京大学, 医学部, 助手 (80200658)

研究分担者 井原 康夫  東京大学, 医学部, 教授 (60114386)
キーワードアルツハイマー病 / アミロイドβ蛋白 / カルパイン
研究概要

アルツハイマー病の患者に認められるアミロイドβ蛋白(Aβ)の脳内沈着は疾患特異性が高く、アルツハイマー病の主原因のひとつであると考えられている。Aβはアミロイドβ前駆体蛋白(βAPP)から未同定のプロテアーゼによって切出されるが、C末側のアミノ酸配列によって規定される2つのsubspedesが存在することが知られている。このうち、Aβ40は最後のアミノ酸がバリンで終り、Aβ42はアラニンで終わっている。分泌されるAβのおよそ90%はAβ40であるにもかかわらず、アルツハイマー病の発症にはAβ42が重要な役割を演じていることが最近の研究からわかってきたが、そのような機構でAβ40とAβ42が選別されて産出されるのか一切不明のままである。特に、それぞれが個別のプロテアーゼによって切出されるのか、それとも同一のプロテアーゼによって産出されるのかは研究者の興味の中心だった。われわれは、細胞質内に存在する代表的なプロテアーゼであるカルパインとプロテアソームに対する阻害剤を培養細胞に作用させて、そのAβ産出に及ぼす影響を、Aβ40とAβ42を別個に検出可能な鋭敏なELISA法を用いることによって検討した。この結果、カルパインの特異的阻害剤であるカルパスタチンの活性中心ペプチドの投与のよって、Aβ42の産出が増加し、Aβ42のAβ全体にしめる割合が増加することが判明したが、プロテアソームの特異的阻害剤では変化がなかった。これらの結果は、Aβ40とAβ42が別個の酵素によって産出される可能性を示すものである。

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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