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1996 年度 実績報告書

原核細胞のATP依存性膜結合型メタプロテアーゼFtsHの研究

研究課題

研究課題/領域番号 08278227
研究機関熊本大学

研究代表者

小椋 光  熊本大学, 医学部, 助教授 (00158825)

キーワードFtsH / プロテアーゼ / 蛋白分解 / ATPase / AAAファミリー蛋白 / σ^<32> / 胞子形成
研究概要

FtsHプロテアーゼの機能ドメインの解明:FtsH蛋白のAAAモジュール、Zn結合モチーフ及び膜結合ドメインの機能を解析するため、欠失変異や部位特異的変異を導入し、これらの変異FtsHのプロテアーゼ活性をσ^<32>のレベルを指標にin vivoで調べた。その結果、AAAモジュール内のWalkerモチーフ、SRH領域はプロテアーゼ活性に重要であることが判明した。またZn結合の変異もプロテアーゼ活性を失った。膜結合ドメインを欠いたFtsHは活性は落ちるが、過剰は産生すると有意にプロテアーゼ活性を示した。また、これらの変異FtsH蛋白を温度感受性ftsH1変異株で発現したところ、プロテアーゼ触媒部位のグルタミン酸残基をグルタミンに置換した変異が温度感受性を相補し、プロテアーゼ活性を示すことが分かった。この変異蛋白は単独ではプロテアーゼ活性を示さないことから、FtsH1蛋白との複合体として活性を持つことが強く示唆された。
FtsHプロテアーゼによる基質認識:σ^<32>のC領域に相当する合成ペプチドを基質として、in vitroの系でFtsHによる分解を調べたところ、このペプチドは複数箇所切断されることが分かった(Bukauとの共同研究)。λCIIIの活性領域に相当する24アミノ酸残基のペプチドはin vitroでFtsHのプロテアーゼ活性を強く阻害した。
FtsHプロテアーゼと枯草菌の胞子形成蛋白SpoVMの相互作用:枯草菌の胞子形成に関わる26アミノ酸残基の蛋白SpoVMはin vitro系で大腸菌FtsHプロテアーゼ活性を特異的に阻害するとともにそれ自身基質として分解されることを明らかにした。spoVM変異を抑制するftsH変異の変異箇所を決定したところ、Zn結合モチーフ(プロテアーゼ活性部位)のすぐ上流部位であった(Cuttingとの共同研究)。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Qu,J.-N.: "The toIZ gene of Escherichia coli is identified as the ftsH gene." J.Bacteriol. 178. 3457-3461 (1996)

  • [文献書誌] Imamura,R.: "Identification of the cpdA gene encoding cyclic 3′,5′-adenosine monophosphate phosphodiesterase in Escherichia coli." J.Biol.Chem.271. 25423-25429 (1996)

  • [文献書誌] Kido,M.: "RNase E polypeptides lacking a carboxyl-terminal half suppress a mukB mutation in Escherichia coli." J.Bacteriol. 178. 3917-3925 (1996)

  • [文献書誌] Saleh,A.Z.M.: "Carboxyl terminal region of the MukB protein in Escherichia coli is essential for DNA binding activity." FEMS Microbiol.Lett.143. 211-216 (1996)

  • [文献書誌] Yamanaka,K.: "Identification of two new genes, mukE and mukF, involved in chromosome partitioning in Eseherichia coli." Mol.Gen.Genet.259. 241-251 (1996)

  • [文献書誌] Lysenko.E.: "Characterization of the ftsH gene of Bacillus subtilis." Microgiol.(in press). (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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