研究課題/領域番号 |
08280101
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
田中 亀代次 大阪大学, 細胞生体工学センター, 教授 (80144450)
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研究分担者 |
福重 真一 東北大学, 医学部, 助手 (90192723)
山泉 克 熊本大学, 医学部, 教授 (70107093)
関 周司 岡山大学, 医学部, 教授 (50032884)
安井 明 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (60191110)
花岡 文雄 大阪大学, 細胞生体工学センター, 教授 (50012670)
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キーワード | マクレオチド除去修復 / 塩基除去修復 / ミスマッチ修復 / 色素性乾皮症 / コケイン症候群 / 紫外線 / 皮膚癌 / ノックアウトマウス |
研究概要 |
ヌクレオチド除去修復機構とその分子病態の解析:XPA(xeroderma pigmentosum group A)蛋白質と結合する新規の蛋白質XAB2(XPA-binging protein)の遺伝子をクローニングした。さらに、XAB2蛋白質はCSA、CSB(Cockayne syndrome group A、B)蛋白質とも相互作用することを明かにした。抗XAB2抗体を正常細胞にマイクロインジェクションすると、正常細胞がCS細胞と同じ病態になることを見つけ、XAB2が「転写と共役した修復」機構に関与する新規蛋白質であることを明かにした。(田中)。XPC蛋白質の活性がhHR23B蛋白質との相互作用により促進されることを明かにした。(花岡)。バリアントXP細胞をSV40で株化し、その細胞がカフェイン存在下でD群XP細胞と同程度の紫外線高感受性を示すことを明かにした。(山泉)。XPA欠損マウスの紫外線照射により発症した皮膚癌におけるp53遺伝子の突然変異を解析し、野生型マウスのそれとは質的にも違いがあることを明かにした(田中)。XPG欠損マウスは生後20日程で死亡し、XPG遺伝子がNER以外の重要な機能を担っていることを示唆した。しかし、XPG欠損マウス由来の細胞を用い、電離放射線及び過酸化水素に対する感受性を調べたが正常であった(塩見)。塩基除去修復の分子機構の解析:DNAの3'ブロック一本鎖切断やAP部位の修復開始に働く30kDaと39Kdaの酵素を精製した(関)。5'ブロック一本鎖切断の修復に働く45kDaの蛋白質(dRpase)を精製し、そのアミノ酸配列を決めたところ、flap endonuclease 1(FEN-1)と同一であることを見つけた。ミスマッチ修復の分子機構の解析:hPMS2と部分的に相同性を示す幾種類かのcDNAを単離した。(福重)。新しい除去修復機構の解析:核およびミトコンドリアにおける紫外線障害を修復する新しい除去修復機構(UV damage excision repair;UVER)の存在を新しいDNA損傷認識蛋白質(UV-damage endonuclease;UVDE)と共に明かにした。(安井)。
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