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1997 年度 実績報告書

突然変異の分子病態

研究課題

研究課題/領域番号 08280104
研究機関奈良先端科学技術大学院大学

研究代表者

真木 寿治  奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 教授 (20199649)

研究分担者 林 健志  九州大学, 遺伝情報実験施設, 教授 (00019671)
能美 健彦  国立衛生試験所, 変異遺伝部, 室長 (30150890)
中村 健司  東京大学, 医科学研究所, 助手 (90253533)
續 輝久  九州大学, 生体防御医学研究所, 助教授 (40155429)
葛西 宏  産業医科大学, 産業生態科学研究所, 教授 (40152615)
キーワード突然変異 / DNA / DNA複製 / DNA修復 / DNA組換え / がん遺伝子 / DNAポリメラーゼ / 遺伝子
研究概要

本研究計画での主要な問題点は自然突然変異の発生原因や変異を抑制する機構の解明と生体でのそれらの制御や生物学的あるいは医学的影響を明らかにすることである。本年度は以下の2つの項目について研究を実施し、新たな知見を得た。
1.自然突然変異の分子機構:大腸菌のミューテーター変異株を用いた解析から、DNA複製エラーの発生頻度や部位特異性を明らかにし、さらにミスマッチ修復機構による変異抑制機能の効率や特異性を検討した。また、繰り返し配列に依存して高頻度に発生するスリッページエラーや鋳型スイッチングにDNAポリメラーゼの校正機能が関与することを見出した。DNAの自然損傷については、酸素ラジカルによる新規の変異原性DNA損傷として2-OHアデニンを同定し、その変異誘発能を詳細に検討した。誤りがち修復に関与する新規遺伝子dinB/Pを見出し、その変異誘発の特異性を明らかにした。
2.高等生物における突然変異の特異性:酸素ラジカルによる損傷を修復する酵素をコードする遺伝子としてMTH1遺伝子に焦点を絞り、ノックアウトマウスでの突然変異率と発がんの発生頻度を検討したところ、胃がんならびに肺がんの発生頻度の上昇を見出した。ヒト染色体上のマイクロサテライトDNAの繰り返し数の変化のメカニズムを分子レベルで研究する新しい実験系を開発し、いくつかの反応特異性を検討した。歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症の原因遺伝子のリピート数の変化のメカニズムについても検討した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 真木 寿治: "DNA複製エラーの発生と抑制の分子機構" 生化学. 69. 159-171 (1997)

  • [文献書誌] 真木 寿治: "自然突然変異とDNA修復" 実験医学. 15. 1932-1937 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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