免疫病の分子機構とその修復

1999 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 08282101
• 研究機関: 東京大学
• 研究代表者: 高津 聖志 東京大学, 医科学研究所, 教授 (10107055)
• 研究分担者: 宮園 浩平 財団法人 癌研究会, 部長、研究職 (90209908) ; 西村 泰治 熊本大学, 大学院・医学研究科・脳免疫総合科学系, 教授 (10156119) ; 湊 長博 京都大学, 大学院・医学研究科・医学部, 教授 (40137716) ; 谷口 維紹 東京大学, 大学院・医学系研究科・医学部, 教授 (50133616) ; 笹月 健彦 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (50014121)
• キーワード: 免疫制御 / 免疫寛容 / MHCと抗原ペプチド / シグナル伝達 / 抗原レセプター / サイトカイン / 自己免疫病 / アレルギー

研究概要

本研究班は、免疫制御の分子機構および免疫病や免疫不全症の分子機構の解明とその修復法の開発を目的とする特定研究を推進するために、(1)免疫異常に関わるレパートリー形成の分子機構、(2)免疫識別と応答の多様性の分子機構、(3)情報伝達とリンパ球の機能分化、(4)免疫病とその修復、の四つの「計画研究」班の研究評価を行い、計画にしたがって成果が蓄積されているか厳密にチェックし、それぞれの研究班が緊密な連携を保って相補的に、また相互活性化しながら、研究を推進できるように助言した。上記4計画研究班の他に、現在急展開している免疫学の現状を踏まえて、新たに派生してくる独創的・萌芽的研究も育成するため、班友を研究班に加えた。本年は研究報告会とシンポジウムをそれぞれ開催したが、その際総括班会議を開き、計画研究班員および公募研究班員の研究報告をもとに、個々の研究成果の評価を行い、計画に沿って成果が蓄積されているか評価した。その結果、多くの計画研究は適格な研究方法にそって進められ秀でた研究成果が得られていること、さらに新しい研究方向も芽生えていることを確認した。また、「免疫病の分子機構とその修復」のニュースレターの発行や公開シンポジウムの開催を通して、免疫特定研究領域内のみならず領域外の研究者とも情報交換を行い、共同研究を推進した。

研究成果

• [文献書誌] Takatsu, K., et al.: "Isolation of phage library clones selected by anti-IL-5 monoclonal antibody"Peptide Sci.. (in press). (2000)
• [文献書誌] Minato, N., et al.: "Rapl is a potent activation signal for LFA-1 distinct from PKC and PI3-kinase"Mol. Cell. Biol.. (in press). (2000)
• [文献書誌] Nishimura, Y., et al.: "Kira, J-1・HLD-DPB1*0501-associated optico-spinal multiple selerosis : clinical, neuroimaging and immurogenetic studies"Brain. 122. 1689-1696 (1999)
• [文献書誌] Miyazono, K., et al.: "Interaction and functional cooperation of PEBP2/CBF with Smads : synergistic induction of the immunoglobulin germline Cαpromoter."J. Biol. Chem.. 274. 31577-31582 (1999)
• [文献書誌] Miyazono, K., et al.: "C-SKi acts as a transcriptional Co-repressor in TGF-β signaling through interaction with Smads"J. Biol. Chem.. 274. 35269-35278 (1999)
• [文献書誌] Takatsu, K., et al.: "Mycobacterium tuberculosisα antigen critical for Vβ11^+Thl cells"Infect. Immun.. Sep, 1 ; 67(9). 4312-4319 (1999)