| 研究課題/領域番号 |
08282102
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| 研究機関 | 東京大学 |
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研究代表者 |
高津 聖志 東京大学, 医科学研究所, 教授 (10107055)
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| 研究分担者 |
松島 綱治 東京大学, 医学部, 教授 (50222427)
塚田 聡 大阪大学, 医学部, 助手 (60273637)
山本 一彦 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (80191394)
清野 宏 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (10271032)
奥村 康 順天堂大学, 医学部, 教授 (50009700)
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| キーワード | 免疫病の修復 / 免疫不全症 / 自己免疫症患 / 慢性炎症 / ケモカイン / サイトカイン / チロシンキナーゼ / 粘膜免疫 |
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| 研究概要 |
本研究はウイルス・細菌などの病原性抗原、アレルゲン、外来抗原、自己抗原などの抗原に免疫応答するために発症する免疫病の分子機構を明らかにしその修復法を開発することを研究目的とする。そのために、自己抗原の同定、自己反応細胞や炎症細胞の増殖因子、サイトカインシグナル伝達異常と免疫異常、粘膜免疫とワクチン開発などのテーマに関し、多面的にかつ緊密な連携のもとに研究を推進することを目的としている。
研究は当初の計画に基づき順調に進んでおり、興味ある成果が得られつつある。(1)IL-5レセプターの活性化機構やそのシグナル伝達を解析し、JAK2とJAK1がそれぞれIL-5α鎖およびB鎖に構成的に会合しIL-5刺激後初めて活性化されることを示した。BtkがB細胞でのIL-5シグナルに必須でありBtkの活性化にLynやFynが関与すること、Btkの28番目の1アミノ酸変異があるとIL-5シグナルを伝達できないことをBtk欠損マウス、Btkや変異Btkトランスジェニックを用いて初めて示した。(2)日本人のXLA患者におけるBtk遺伝子変異の同定からそのタンパク質発言を精力的に解析し、血中B細胞数および免疫グロブリンが著減している男性は、二次的な要因が考えられない症例において、全例にBtkのなんらかの異常を見い出した。抗ヒトBtkモノクローナル抗体を作成し、フローサイトメトリー法により、XLAの98%で患者診断が可能であり、約85%の母親で保因者診断が可能であることを初めて示した。(3)粘膜組織における抗原得意的なIgA産生に粘膜関連組織に存在するγδT細胞が重要な役割を果たすことをγδT細胞欠損マウスを用いて証明した。さらに、IL-5,IL-7,TNF,IL-12が分泌型IgA産生制御に重要であることを遺伝子欠損マウスを用いて明らかにした。(4)自己免疫発症の背景遺伝子に関しトランスジーンの手法を用いた方法でI型糖尿病モデルNODマウスを用いて行われ、MHCクラスIIAβ、の第56番目と57番目のアミノ酸(ProとAsp)のコードンをHis,Serに変えれば糖尿病が抑制されることが解明した。
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