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1999 年度 実績報告書

情報伝達とリンパ球の機能分化

研究課題

研究課題/領域番号 08282105
研究機関(財)癌研究会

研究代表者

宮園 浩平  財団法人 癌研究会, 癌研究所・生化学部, 部長 (90209908)

研究分担者 成内 秀雄  東京大学, 医科学研究所, 教授 (10012741)
渡邊 武  九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (40028684)
田賀 哲也  東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (40192629)
吉村 昭彦  久留米大学, 分子生命科学研究所, 教授 (90182815)
徳久 剛史  千葉大学, 医学部, 教授 (20134364)
キーワードサイトカイン / シグナル伝達 / リンパ球 / STAT / 増殖抑制 / 抗原受容体 / アポトーシス / 免疫異常
研究概要

1.TGF-βはBリンパ球に作用してIgAの産生を促進する。一方PEBP2ファミリーの転写因子のうちPEBP2αCもBリンパ球の分化に関与している。本研究でSmad3とPEBP2αCが細胞内で結合することを示した。またIgCαのプロモーター領域にPEBP2とSmadの結合領域があり、Smad3がPEBP2αCと協調して転写活性を促進し、TGF-βの核内のターゲットとしてPEBP2が作用していることを明らかにした。
2.IL-6依存性に増殖するハイブリドーマMH60細胞にBMP2を添加するとIL-6存在下にアポトーシスによる細胞死を誘導することが明らかとなった。このアポトーシスはTAK1キナーゼの上昇の結果、p38MAPキナーゼが活性化されるためであることが確認された。また抑制型SmadであるSmad6はBMP2によるアポトーシスを抑制した。
3.メモリーB細胞の分化に関与する転写因子BCL6の活性がヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)の阻害剤であるトリコスタチンAによって消失することを明らかにした。BCL6はHDACをリクルートし、BCL6を発現している細胞にトリコスタチンAを加えるとアポトーシスが起こらなくなることから、HDACを介してメモリーB細胞にアポトーシスを誘導していることが明らかとなった。
4.サイトカインの機能を負に調節する因子CIS1のトランスジェニックマウスを作成した。このマウスのリンパ球はIL-2の反応が弱いなどさまざまな表現型を示し、STAT5aとSTAT5bのノックアウトマウスと極似しており、CIS1がSTAT5の作用を個体レベルで抑制していることが証明された。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Miyazono, K., ten Dijke, P., and Heldin, C.-H.: "TGF-b signaling by Smad proteins"Adv. Immunol.. (in press). (2000)

  • [文献書誌] Hanai, J.-i., Miyazono, K., Ito, Y.et al.: "Interaction and functional cooperation of PEBP2/CBF wuth Smads : Synergistic induction of the immunoglobulin germline Ca promoter"J. Boil. Chem.. 274. 31577-31582 (1999)

  • [文献書誌] Nakashima, K., Miyazono, K., Taga, T.et al.: "Synergistic signaling in fetal brain by STAT3-Smad1 complex bridged by p300"Science. 284. 479-482 (1999)

  • [文献書誌] Nakashima, M., Sonoda, K., Watanabe, T.: "Inhibition of cell growth and induction of apoptotic cell death by the human tumor-associated antigen RCAS1"Nat. Med.. 5(8). 938-942 (1999)

  • [文献書誌] Matsumoto, A., Yamada, S., Yoshimura, A.et al.: "Suppression of STAT5 functions in liver, mammary glands, and T cells in cytokine-inducible SH2-containing protein 1 transgenic mice"Mol. Cell. Boil.. 19. 6396-6407 (1999)

  • [文献書誌] Hagiyama, H., Adachi, T., Tsubata, T.et al.: "Signaling through the antigen receptor of B lymphocytes activates a p53-independent pathway of c-Myc-induced apoptosis"Oncogene. 18. 4091-4098 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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