研究分担者 |
溝上 泰 鳴門教育大学, 学校教育学部, 副学長 (50127718)
田甫 桂三 鳴門教育大学, 学校教育学部, 教授 (80100973)
竺沙 知章 兵庫教育大学, 学校教育学部, 助手 (60243341)
清水 俊彦 兵庫教育大学, 学校教育学部, 教授 (20031768)
西村 年晴 兵庫教育大学, 学校教育学部, 教授 (00011750)
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研究概要 |
I.災害時の学校の防災体制と防災教育 阪神・淡路大震災時には非難所となった学校の置かれた状況,教員の役割,ボランティアの役割等が,行政等の対応を含め,時系列に従い時々刻々変化しており,その状況変化に対応して柔軟な活動が必要なことがわかった。この震災では学校のみでなくほとんどの局面や状況が緊急対応期-応急復旧期-短期復旧期-長期復興期の4期を経て変化したが,今後の災害においても各期の長短はあるにせよ,同じような経過をたどって復興が進んで行くことと思われる。防災対応マニュアルを考えるときには,もちろん当初の緊急対応は重要であるが,それぞれの時期に応じたマニュアルが必要であり,具体的内容について継続調査中である。 防災教育の内容については、あのとき人々が何を思い,どのように活動したかまた,各地からどのような暖かい支援が寄せられた等の震災時の体験を語り継ぐことと,地震等の災害のメカニズムを知り,災害から身をまもる手立てを知り,いかに備えるかのマニュアル・地域の体制等の防災に関する事項を含むことが必要であり,この調査・研究の成果を兵庫県等の防災副読本の作成に活用した。 II.学生ボランティアの活動 阪神・淡路大震災時には150万人に及ぶボランティアが活躍し,そのうち40%は学生等の若い世代であったが,本研究では関西の6大学を中心にボランティア活動に参加した学生に対しアンケート調整を行ない,その意識等の調査を行なっており,現在資料の解析中である。 III.学生のための防災・ボランティアハンドブック 学生のボランティア活動の時系列変化をもとに,学生に期待されること,また,今後の生涯学習社会におけるボランティア活動のあり方等について,学生のための防災・ボランティアハンドブック「阪神・淡路大震災に学ぶ」の作成を行なったが,その執筆に当っては本研究の成果を活かすことができた。
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